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仕事の中で  NO 3489

ある高齢の女性のお葬式だった。故人のご伴侶は40年ほど前にご逝去されており、多くの子供達を見事に育て上げられた歴史があり、それはそれは立派なお葬式を進められることになった。

別の話題になるが、お墓を建立する場合、兄弟が3人あったとしても長男が施主となり、費用の負担を仮に4割、3割、3割と負担し合ったとしても、弟が「3割負担した」と言う考え方ではなく、「兄が建立し、我々弟はお供えをした」と考えるのが供養と呼ばれる背景に重要なことで、そんな家風がある家とは素晴らしいものである。

さて、冒頭のお家だが、息子さんや娘さん達の方々からお言葉を伺っていると、前述した「お墓建立」の本義みたいなハートが感じられ、担当させていただく自分もその一員のような思いになったのだから不思議だった。

「喪主は兄貴。最終決断は喪主が決断すればよい。我々の思いはこのプロの人に伝えて託するが、それぞれが香典と考えて欲しくない『お供え』としてお金を持ち寄る、だから香典返しなんてなしだ」

そんな会話が交わされる中に身を置いていた私だが、「このプロ」と言われた対象になる訳で、只ならぬ重圧あるの責務を背負うことになった。

「他人様に迷惑を掛けてはいけない」「世間様に笑われるようなことや白い目で見られるようなことをしてはいけないよ」「亡きお父さんが悲しむことや怒ることをしてはいけないよ」「喧嘩や争いは駄目。人間には言葉というものが与えられているから」「みんな仲良く暮らすの」

子供さん達は、昔からそんなことを聞かされていたそうだが、お母さんの日課だったという行動を耳にしてその偉大で優れた宗教者のようなお人柄を知ることになった。

「お天道様、おはようございます。今日も目覚めさせて有り難うございます。子供達の仕事がうまく進みますように。孫達が事故に遭わないように」

これが起床された時に太陽に向かわれて手を合わす時のお言葉で、それからラジオでニュースを聴くのが一日の始まりだったそうである。

故人の人生を物語るナレーションの創作だが、皆さんから取材したことを文章にすれば1時間以上を要するぐらい豊富な内容があったが、これを4分や5分に凝縮させるなんて絶対に無理なこと。そもそも何十年と生きて来られた歴史を数分で語ろうと言うことに問題がある。葬儀の始まる1時間前から参列いただき、皆さんに「こんな人生を過ごされた方でした」「見事に生き抜かれた人生に対する思いと、その方に育まれて見事にご成長されたご家族の皆様に励ましの心を合わせて拍手を」なんてことが出来たらよいのに、と思った葬儀となった。

このお母さんのご生前の生き方に何か大切なことを教えていただいた思いがしたところから、葬儀の中ではお寺様のご了解を頂戴して6分間のナレーションとなったが、葬儀を終えた数日後に14分間のドラマ仕立ての映像を構成し、ナレーションとBGMを吹き込んでプレゼントしたのも懐かしい思い出となっている。

待ち焦がれる春  NO 3488

昨日は大阪国際女子マラソンが行われていた。多くの方々が応援で旗を振られる光景をこれまでに何度も目にしたが、雨、厳しい冷え込み、信じられないようなぽかぽかの日など、当日の気象も様々だった。

昨日の夕方から強風が吹き、雨も降り始めて雨模様。深夜の冷え込みは日中と全く異なってエアコンのスイッチを入れることになった。

マラソン当日、選手達が本社前を通過する時間帯と重なっていない参列者の皆さんは、式場の2階から「ここは特等席だ」とご覧になるが、この大阪の風物詩となった大会が忘れられない記憶のページに刻まれてお帰りになる訳である。

この「会長のコラム」には多くの葬儀司会者の皆さんの訪問もあるのでサービス的にしたためておくが、この季節に使うフレーズの一部として次のようなものがある。

「身も心も悴む真冬の日、かの人との思い出だけがあたたかい今日お別れの日です」

「近くの四天王寺の境内で、落ち葉を焚く煙が立ち上っていましたが、それが送り火の煙ように思われて手にした数珠を思わず握り締めることになりました」

「しみじみと人の命の春寒き」「人徳の冬温かき仏かな」

「去りゆく冬の厳しさと、やって来る春の穏やかさが鬩ぎ合う早春は、何時の季節にもまして一日一日を愛おしい思いで向かえますが、この季節に逝かれた人の思い出は一入心深いものがございます」

「春を待ち焦がれている心の上に深々と冷たい雪が降りしきっています」

「春を迎えない冬はない。朝を迎えない夜はない」

こんな言葉が山ほど頭の中の引き出しに収めてあるのが私の歴史だが、昔のように6時間セミナーで昼の1時間以外休憩なしという体力は無理だし、昨年に他府県に出掛けた講演の中で、愛知県に行った際には主催者側が用意くださっていたお茶や水も一切飲まずに喋り続けたら、帰路の名古屋駅で咽喉から軽い出血があったのでびっくりしたし、昨秋に出掛けた北海道では2時間近くやっても大丈夫だったが、その後、東北方面に立ち寄った行程の中で食べ過ぎたみたいで、帰阪してから1週間後に入院することになったのだから情けない話である。

振り返って考えたら、どうしても食べ過ぎてしまうバイキング形式の朝食も悪かったみたいだが、夕食に出て来る食前酒や列車内で買ったバニラのアイスクリーム、また旅の風物詩として思わず買ってしまう駅弁も問題だったようで、現在の静養中の日々で後悔している。

過日に寒中見舞いを出させていただいたが、その返信として寒中見舞いやお電話をくださった方々があり、今後の食生活について宣言することもあったが、それは自身への戒めとして発言したものでもある。もう同じ病気の再発はしない。そう考えて日々を過ごすつもりである。

そうなんだ!  NO 3487

弊社の本社にある式場は2階にあるが、ちょっと大きめの25名乗りのエレベーターが設置されている。

エレベーターは高齢社会には不可欠な存在となり、私のような杖を手にする身になれば階段が苦手となるので歓迎するものである。

さて、クイズみたいになるが、エレベーターの奥の壁に大きな鏡の存在があり、ご利用される方が髪型やネクタイのチェックをされている光景を目にすることがあるが、これは車椅子でご利用される方のために設置されているもので、方向転換が不可能で降りられる場合にバックされることになり、後方の様子が鏡で確認出来るという利点がある。

クイズという言葉が出たところで面白い体験があったので書いておこう。もう30年ぐらい前の話だが、会社に東京のテレビ局から電話があり、「何か葬儀に関してユニークなクイズ問題がありませんか?」と言われたのだが、あちこちに電話をしてもこれという問題が見つからず、ついには大阪の業者まで広げたという事情があったようだ。

それに対して瞬時に提案したことがエレベーターのことで、高層ビルのエレベーターないには鍵穴のある不思議な枠が設置されているがその使用目的は?というと、「えっ、そんなの初めて知りました。答えは何ですか?」と聞かれたので、それが住民に不幸があってご出棺をする際に柩が収まらないので管理人がカギを開けて対応するのです。

「有り難うございました」とお礼の返答があって電話が終わったが、次の日に「申し訳ございませんが、来週の初め頃に当放送局までお越しいただきませんか? プロデューサーとディレクターからその方に映像で出題して貰えればリアル感があって最高だとなりまして」と電話があった。

そんなところから交通費、宿泊費、ギャラを貰って東京の放送局に行き、担当アナウンサーからインタビューを受けながら「何か我々が知らないことは?」と聞かれて出題し、それをスタジオのゲスト達が解答する構成に組み上げられた。

また、冠婚葬祭クイズという特別番組に招かれ、冠婚に関するクイズの出題は俳優の「高嶋政宏さん」と歌手の「岩崎良美さん」で、葬祭に関する担当は私だった。多く著名な芸能人が解答者として出演されていたが、ゲストルームの用意は我々出題者と解答者が別のフロアで、高嶋さんと岩崎さんの部屋の真ん中が私の部屋だった。

高級葬儀の「独り言」のページでは、四天王寺にどうして鳥居がという質問に対する答えを書き、伊勢神宮の内宮の鳥居と異なっている部分があることに触れておいた。

また「幸せ列車」のコラムでは全国に点在するびっくりするような宿泊施設を紹介しておいた。結構面白いのでご興味がございましたら検索を。

問題の内容に  NO 3486

明日は毎年恒例の大阪国際女子マラソンが行われ、弊社の前の今里筋もコースに入っているのでお通夜は問題なくても当日のお葬式が大変だ。

導師を務められるお寺様、ご親戚の方々、それに参列される方々への情報提供も重要だし、時間によっては交差点の歩道橋も通行禁止になることもあるそうで、想定外なことが起きないように配慮しなければならない。

このマラソンが始まってから随分と回数が重なったが、今里筋を大池橋交差点から勝山通に入るので弊社から西側の方向の幹線道路に影響はなく、過去に時間が重なっていたことから西の方へご出棺。阪神高速道路の文の里から入って喜連瓜破まで利用したこともあった。

今では多くの車に「ETC」が装着されているが、昔はそんな優れものがなかった時代。文の里の料金所の手前で葬列の車が並ぶのを待ち、銭湯を走る霊柩車の運転者からゲート係員に一括して支払うようにしていた。

高速道路を走行するのはこんな場合や時間短縮には便利だが、事故が発生して通行止めに巻き込まれたら大変で、霊柩車やマイクロバスが次のお葬式に間に合わなくなる危険性も秘めている。

さて、東京都知事選が始まった。田母神候補の応援される石原氏の演説の内容が話題になっていた。前から品のない言葉遣いは知られていたが、ここまで酷いとはどこかのネジがおかしくなったのではと疑問を抱いてしまう。20分も喋り続けて田母神氏が時計ばかり見ながら気にされていたというニュースもあった。

品のない言葉遣いなら我が大阪も負けてはいない。過日に松井知事が議会で怒号みたいな発言をされていたし、市長は都構想に反対する議員にはずっと邪魔してやるなんて大人気ない発言をしていた。

何れも「維新の会」のメンバーだが、石原氏が憲法改正に動かなければ分裂もあり得ると発言していたので穏やかではなく、安倍総理の外交と同じでシナリオの描き方がうまくないような気がする。

組織のトップに立つ者はプロデュース力が重要で、前にも書いたようにキャスティングを謝ったらそれこそ「ミスキャスト」となってしまう。我が大阪の公募の校長や区長の辞職問題も騒がしいが、大阪が「恥ずかしい」と言われないことだけは願っている。

思ったこと  NO 3485

高級葬儀の「独り言」では「昔の思い出から」というタイトルで、過去に担当させていただいたお葬式の出来事や、所属していたライオンズクラブでの弔辞の創作やナレーターのことを書いた。

また「幸せ列車」のコラム「各駅停車」では、ネットで囲碁の対戦をして負けてばかりという体験談を書いた。ご興味がございましたら検索されてお開きを。

さて、弊社の女性司会者のブログを開いたら、彼女が階段の4段ほど転び、足の指を負傷した出来事が書かれていた。医師に見せたら「一週間後ぐらいに骨折しているかどうかが分かるでしょう」なんて発言をされたみたいで立腹していたが、医師のマンネリとは患者にとって本当に抵抗感を抱く問題である。

昨年の夏に入院したことがあり、退院後に別の事象に気付いたので同じ病院で外来診察を受けたら、患者の素朴な質問を一切聞こうとされず、戻ってから医院の先生に話したら「信じられない。完全な誤診だ」と言われて処置して貰ったことを思い出した。

患者が納得をする説得力も医師としての重要な責務がある筈で、「黙って私の言うことを聞いておけばよい」というような姿勢の医師は敬遠されて当たり前である。

ある大きな病院に行ったら、「患者さんの権利」という表記があり、その中の一つにセカンド・オピニオンを勧めますという項目があり結構なことだと思った。

これまでに何度も入院した体験したことがあるので友人達から「患者評論家になれ」と揶揄されているが、いつも行っている銭湯の女将さんからは「よく入院するけど、いつも無事に戻って来るね」と笑われている。

「独り言」の中でも書いたが、ネットの中に「病気」や「薬」に関する情報が山ほどあるのは有り難いこと。中にはCTスキャンやMRIのスキャン画像もあるのでびっくりだが、薬の効能や副作用が情報入手出来ることは社会の進化と言えるだろう。

東京都知事選が告示され多くの候補者が立候補されたニュースがあったが、その中で「主な立候補者の公約」という発言に違和感を覚えた。たった四人しか公表しなかったが、後の方々は泡沫候補みたいな扱いは報道という立場からするとおかしいと思う。選挙の立候補者に対して「主な」とはどういうことだろう?

ある知られるコメンテーターの発言が話題になっていた。幾つかの放送局からしばらくは原発問題に触れないようにと言われたそうで、それが政府からの通達としたら昔の大本営発表のような感じがする。

千葉県沖で起きている事象が不気味である。海底でプレートがゆっくりと動いているらしいが、大地震の兆候という不安が生じてしまう。阪神淡路大震災や東日本大震災のような大地震だけは発生しないように手を合わす。

ある解説者が意味深い発言をしていた。東京都知事選挙の争点は、原発やオリンピックではなく想定外の災害に備えることだと指摘したこと。

今度の日曜日に我が大阪で毎年恒例の女子国際マラソンが開催され、弊社の本社の前もコースに入っているが、人の世を謳歌するようなマラソン競技、好天に恵まれることを願っている。

謙虚にありたい  NO 3484

先週の土曜日に放送された「人生の楽園」だが、午後6時からの放送ということもあって多くの人達がご覧になったようで、メールや電話を頂戴したのでびっくりしたし、散歩中に会った方から「独り言で知って観たよ」というお言葉があったので恐縮。気仙沼のたこ焼き店「なにわのたこよし」さんにエールを贈りたい。

さて、今日「水曜日」は「まぐまぐブログ」の発信日。今日のタイトルは「作業と仕事」で、新幹線の車内アナウンスや飛行機の客室乗務員のアナウンス技術について指摘した。

常々から「謙虚でなければ成長しない」と教えて来たが、いつも仮免許だと思って運転したら事故も少ないのに、どこかで勘違いをして「うまいように見せる」傲慢な態度をそのまま言葉の雰囲気で伝えてしまうケースが気になり、指導していた人達にダメだしをしたものである。

列車内のアナウンスも昔から比較すれば聞き取り易くなった。それは音響システムの進化もあるが、喋り方の基本的な教育の背景もあるようだ。

昔、30名ぐらいの司会者を指導される女性の先生がおられた。どこかで私の存在を知られたようで、そのことを隠して研修を受けたいと来社されたことがあった。

約2時間の指導を行ったが、技術ではなく葬儀の司会の重要性として、それぞれの宗教の死生観の異なりを説き、それによって言葉が変化することを教えたら、急に元気がなくなり、「正直に打ち明けます。恥ずかしい限りです。多くの司会者に指導していますが、そんなことを知ったのは初めてです。これからもお願い出来ますか?」と言われて驚かされた。

その後、彼女はいつも数名の司会者を伴って来社されるようになったが、気付いたことを素直に認めた謙虚な姿勢が素晴らしく、それから1年も経たない内に葬儀司会の指導者」として見事に成長された。

現在弊社で司会を担当している女性は元アナウンサーで、参列された方々から高い評価を頂戴しているが、私が病気になってから地元の方々から「代行出来るレベルの司会者を探して来たの?」と聞かれることが多かった。

彼女が弊社でデビューする頃と私の病気が重なったところからそんな誤解を招いたのだが、彼女は私が入院する前に入社した歴史があり、二人のコンビで多くの葬儀を担当していた。

司会の技術に「アナウンス」「儀式調」「ナレーター」「鍵カッコ」「役者」というキーワードがあるが、彼女は朗読も高レベルなので安心して聞けるので貴重な存在である。

ブライダルの司会者の組織に講演をしたことがあるが、その時に「司会台で発声する前に『あの人が今日の司会者か。あの人なら大丈夫だ』」と感じさせるレベルが一流の条件で、もう一つ重要なのは「品」の問題であり、「気品」から「貴品」にと言うことだった。

結びに参考として「帝国ホテル」の「九つの実行テーマ」の紹介を。
「挨拶」「清潔」「身だしなみ」「感謝」「気配り」「謙虚」「知識」「創意」「挑戦」

昔の再現  NO 3483

昨日の号で書いたテレビ番組、私が話した半世紀前に味わった「醤油味」の「たこ焼き」が試行錯誤され、個数限定で販売されることを知ったので嬉しくなった。

数日前に彼女から電話があり、「醤油味もやりますからテレビ観てくださいね」と言われたが、テレビの番組とは編集されるので、もしかしたら外されるかもと思っていたら、後半の部分で集中的に採り上げられていたのでびっくりした。

彼女との不思議なご仏縁については今日の高級葬儀の「独り言」に書いたが、阪神淡路大震災から少し経ってのことだったので印象に残っている。

気仙沼に立ち寄って18年振りぐらいで再会したのは昨秋のことだったが、番組を観ながら食べたくなり、元気な内にまた訪れたいとの思いが生まれた。

何度も書いたことだが、齢を重ねると「行きたい」「食べたい」「見たい」「聴きたい」「会いたい」など「たい」という欲望が薄くなったら「あの世」が近くなる。それからすると私には全国に「会いたい」人がいっぱいいるのでもう少しこの世に執着出来そうである。

「出会ってくれて有り難う」を伝える行脚の旅は、私の遍路とも言えるだろう。過去にそんなことを「独り言」で書いたら「いつ来られますか?予定が決まったらお知らせください」というメールがいっぱい届いたのでびっくりだった。

今日の番組を教えていた人や、コラムなどで知られてご覧になった方々から電話も頂戴したが、話の種になる話題があることは幸せなこと。楽しいことを共有することは素晴らしいことだし、私の仕事である「悲しみ」の世界は周囲の方々に辛い思いを語られることで少しでも和らぐことになる。

我々の仕事で重視したいことは「悲しまれる」環境を大切に考えること。口癖みたいになっているが「大切な人」の「大切な儀式」に「大切な宗教者」を迎える環境づくりに欠かせないのが「会場空間」を「儀式空間」として「神変(しんぺん)」させる必要性。そんなところから発想したのが「奉儀」というオリジナルな世界だが、いつの間にか全国に広まっている。

これについては「独り言」の中で過日に書いたが、ただ真似をするのではなく、そこに至ったプロセスを学んで理解して欲しいと願っている。

関東に在住する孫から電話があった。テレビの天気予報を見たらしく、「大阪に雪が降るそうよ」と教えてくれた。深夜から冷え込みが厳しくなるようだが、お通夜やお葬式に参列される方々に影響が及ぶと大変である。

19年の月日の流れ  NO 3482

朝から阪神淡路大震災の犠牲者の皆さんのことを思い浮かべながら手を合わせ、会社のスタッフの車で病院に送って貰った。

診察券と自動受付機に通すと採血を済ませるように表記シートが出て来たが、診察時間を確認してみると1時間勘違いをしており、午後1時からではなく午後2時から2時半頃となっていた。

採血は30人ぐらい待ち。担当窓口が6カ所あったので20分程度で済むことになったが、あまりにも時間があるので歩いて上六まで歩き軽い食事を済ませ、近鉄百貨店の地下にある「ドンク」でフランスパンを購入し、病院に戻って待合室のベンチシートで居眠りをすることにした。

フロアは内科全般なので患者さん達がいっぱい。激しく泣く1歳ぐらいの赤ちゃんが点滴を受けながらお母さんに抱かれて前を通る。すぐに例の「ホリエモン氏」の睡眠薬を与えて眠らせるという物議を醸した発言を思い出した。

過去にも書いたが、「ホリエモン氏」は最大の親不孝をしてしまった人物となる。東京大学合格までは親孝行になろうが、刑の確定となったら親に与える衝撃は計り知れないほど甚大なもの。刑に服して社会に復帰されても、法を順守せずに加害者となった以上被害者の存在がある筈。その人達のことを考えると足し算引き算で「イコール」という簡単なものではないと考えたい。

人生に於ける四大衝撃の3番目にランクされるのが「一親等の刑の確定」と分析され、ご両親にそんな思いを与えたことを忘れないで欲しい。

彼は選挙にも立候補され、時代の寵児として注目を浴びていたが、服役する前にモヒカン刈りにしていた行動はいただけない。そんな愚かなパフォーマンスが残念である。

東京都知事選が騒がしくなっている。「幸せ列車」のコラムに紹介されていた「殿、出番です」という細川氏のHPも話題になっていたが、今日のコラムには並んでドクター中松氏の「直参旗本、出番です」というHPが紹介されていてびっくりした。どちらも同じ構図でデザインされているのだから一見の価値はあるだろう。ご興味がございましたらヤフーかグーグルで「幸せ列車」と検索されたらトップに出て来ますからどうぞ。

そこには管理人さんのグローバルなコラムが存在するので驚かれるだろうが、愚生の各駅停車というコラムのページもありますのでご笑覧いただければ幸いです。

結びに諄いようだが明日の午後6時の朝日テレビ「人生の楽園」を是非ご覧下さるように。東日本大震災の大被害から立ち上がられた「なにわのたこよし」というたこ焼き店が採り上げられています。私とも不思議なご仏縁があるところから昨秋に気仙沼で再会して来たので楽しみにしており、その時に話した半世紀前の「醤油味」のたこ焼きのことにも触れられると聞いています。

震災に関して  NO 3481

明日17日は阪神淡路大震災が発生してから19年目を迎える。前日にそんな大地震が起きるなんて誰も考えなかったこと。17日の暁方に発生した出来事は今でも忘れられないほど震撼する大きな揺れだった。

当時、血圧を低下させるために医師から軽い睡眠導入剤を服用していたが、強烈な揺れから目が醒め、天井から下がっている蛍光灯が激しく天井に当たっている光景に驚き、家が軋む音に倒壊するのではと危険を感じた思い出となっている。

当日、生野地域と林寺地域で行われる葬儀の司会を2軒担当する予定だった。出勤不可能となった社員もあり、電話が通じない状態もあって大変な苦労があったが、それはご遺族の方々も同じで、午前中のお客様の方は前日のお通夜に60名ぐらいのご親戚が参列されていたが、葬儀当日は約半数の人しか参列されなくなってしまった。

午後に担当のお葬式だが、ご出棺をして大正区の小林斎場に向かったが、阿倍野の近鉄百貨店の前から西へ向かってすぐにある大阪市立病院前の信号から西は停電状態にあり、全ての交差点の信号が点灯していなかったので大変だった。

その途中の光景だけでも二度と体験したくない世界だったが、大被害が及んだ地域では想像を絶する現実となっていた。

弊社が加盟している日本トータライフ協会に神戸のメンバーが存在している。神戸に本社がある株式会社「公詢社」だが、吉田社長はメンバー研修会で「悲しみの語り部」として体験談を話してくれたこともあり、拝聴していたメンバーの多くが涙を浮かべていたのが印象に残っている。

公詢社は犠牲となった方々の中で2000名を超える方々に携わっており、全社員が会社で1ヵ月ぐらい休むことなく対応されたそうである。

その後、皇太子ご夫妻を迎えられて行われた追悼式や両陛下がご出席された10年目の追悼式を担当されたが、前日のリハーサルで私が畏れ多くも天皇陛下の役を代行させていただいたことも忘れられない出来事である。

もうあのような大地震が発生しないようにと願っていたら、東日本大震災が発生して衝撃を受けたが、関東に在住している娘ファミリーも被害を受け、孫達と学校の体育館に避難することを余儀なくされていた。

昨秋に北海道での講演に行き、その帰路に八戸や気仙沼に立ち寄って来たが、どちらも不思議なご仏縁に結ばれる人物の存在があり、再会することが出来たので自身の人生で気になっていたことの一部が解決に至ったのでホッとしている。

気仙沼の方は、阪神淡路大震災後のテレビ番組で私が出演しているのを観て弊社に入社して来た女性で、その後しばらくで母親になる喜びの事情から故郷の気仙沼に戻られたのだが、東日本大震災のニュース映像の気仙沼の状況を目にして衝撃が走り、彼女が大丈夫なのだろうかとずっと安否が心配でならなかった。

そんな彼女の元気な姿を目にしたのは新聞のカラー記事だった。奇しくも別のコラムを掲載させていただいている「幸せ列車」の管理人さんのコラムで、確か昨年の7月のことだったと記憶している。

世の中は狭いもので、その「幸せ列車」のトップページに著名な女性画家のリンクボタンが紹介され、その方が気仙沼の女性のご主人のお姉さまだったというのだから驚いた。

そんなところから気仙沼に立ち寄ることになったが、大阪の味をと昨年から始められた軽トラックとレジャーテントだけの「たこ焼き店」が大きな話題を呼び、明後日の午後6時放送のテレビ朝日「人生の楽園」でも放送されることになった。ご主人が地元で復興につながる元気なパワーを発揮されている。店名は「なにわのたこよし」だが、ますますのご活躍を祈念申し上げ手を合わす。

今日の夜、そんな彼女から電話があり、再会した際に私が話した半世紀前の思い出の「醤油味」のたこ焼きにも触れており、今日の朝日新聞にも採り上げられたと教えてくれた。

飲んだら乗るな  NO 3480

北海道で氷点下30度以下という冷え込みのニュースがあったが、中国の一部の地域で氷点下47度の中でリポーターが紐を濡らして振り回したらすぐに凍ってしまうニュース映像にびっくり。北極の氷が減少している一方で、南極の氷が増えているというニュースを聞きながら地球温暖化の言葉に疑問を抱くこの頃である。

前号で「温泉」のことを書いたら、友人達から「いい温泉があるから行こう」という誘いのメールがあった。すぐに行きたい思いはあるが、「まだ静養中なので少し暖かくなってから」と返信すると、「この寒い時期にこそ価値観がある温泉だ」と返って来た。

数日前に所用があって電話をくれた人物は、この「コラム」や「独り言」の内容から「酒は一切飲めないのか?」と聞かれたので「死ぬまで飲まない」と答えたら、「私だったら絶対に無理だ」と残念がってくれた。

元々あまり飲めなかったことからすっぱりと止めることは難しいことではないが、人によって「物差し」が異なるので様々な考え方も出て来るだろう。

前に書いたことがあるが、医師から「酒と命とどっちが大事だと」言われて「酒」と答えた人物がいたが、自分の人生だから自由という考えがあったような気がする。

そんな酒に関する問題についてだが、昨日岡山県の成人式に出席した若者が、その後に開かれた同窓会で飲酒してそのまま車を運転。交差点を右折する際に直進車と衝突、そのまま逃亡して検挙されていたし、和歌山県熊野市では還暦を迎えた年代の人物が駐車場で当て逃げ事故を起こし、検挙されたら飲酒運転だったことが判明したニュースがあった。

また、宮城県では女子高校生が飲酒運転でスピード違反をして検挙されていたが、まだこんな横着極まりない行動をする人達が存在する事実に衝撃を受けた。

弊社が所属している「日本トータライフ協会」では飲酒運転撲滅に対する啓蒙を訴えているが、それは何度も書いたように被害者となった方の悲しい通夜や葬儀を担当した体験からで、飲酒運転をする人達にそんな悲しい現実環境を体験させたくなるのである。

私が乾杯の発声をしたある団体のパーティーがあったが、乾杯の後の拍手が静まったところでもう一度マイクを手にして、「乾杯でアルコールを飲まれた方は車のキーを幹事に差し出してください」と伝えたら、会場でどよめきの後にシーンと静まったひととききとなった思い出がある。

それから私は「変人」と思われるようになったかもしれないが、その後に交流の続いている人達は一切飲酒運転をしていないし、車で参加した場合の会食での乾杯は、必ずお茶かジュースを選択している。

人生で出会った人から考え方を変えることも少なくないだろうが、他人を被害者にする加害者の立場になるなというのは極めて当たり前のことである。

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