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経営者は宗教者たれ  NO 3439

 心配していた台風だが、予想していたコースより東側を進むみたいで直撃を免れたようで安堵。これで明日のお葬式やお通夜が問題なく進められることになった。

 残るは関東や東北での欠航や運休だが、伊豆大島の再度の災害だけはないように手を合わせている。

台風とは本当に厄介な問題である。それで大切な方の大切な儀式に参列出来なくなれば後悔が生じる。そんな出来事をこれまでにどれほど多く体験したかも私の歴史である。

 自然の猛威は時には想像もしなかった事件を巻き起こす。30数年前のことだが、お通夜が終わってからゲリラ豪雨みたいな大雨が降り、午後11時過ぎに喪主様から「大変なのです」と電話があった。

 ご自宅で行われていたものだったが、ご当家があるのは幹線道路から随分と低くなっている場所。そんなところから過去にも床下浸水があったことは知っていたが、まさか床上浸水まで及ぶとは驚きで、冠水した横道をジャブジャブあるいてご当家へ着いたら、祭壇のすぐ下まで水が達しており、平屋だったのでご遺族や親戚の方々が膝上まで水に浸かって立っておられた。

 やがて小降りになり、日付が変わってからしばらくすると水が引き始めたホッとしたが、皆さんを落ち着かせるために申し上げたことは最悪の場合には朝から全てを設営し直すということで、幸いにも祭壇は被害を免れたが、濡れてしまった幕は全て張り替え、畳の上にビニールシートを敷き、その上に真っ白な木綿生地を張り詰めて葬儀を進めたのが懐かしい。

 深夜に降った雪が積もって大変な苦労があったことも何度かある。10センチ以上の積雪があると我が大阪はパニック状態に陥ってしまう。霊柩車やマイクロバスも走れないし、タイヤチェーンを装着しても、渋滞状況が半端じゃなく、ご親戚の方々が遅れて到着されるだけではなく、導師を務められるお寺様が到着されないので焦ったことも何度かあった。

 ご逝去とは日や時間に関係なく訪れるもの。年末もあればお正月もある。最近では仕出し料理店の休業が少ないが、昔は大変な時期なのでご親戚の方々が「お節料理」を持ち寄って「御斎」を進められたこともあった。

「お節」が出たところで触れておくが、阪急阪神ホテルズグループの食材問題の発覚に関し、西武百貨店やそごう百貨店で問題が生じたホテルの対応する「お節料理」の受付を中止したニュースもあった。

 信用を失うことは簡単だが、信用を築き上げるのは大変である。一度失ったことは「ゼロ」ではなく、「マイナス」からの再出発となってしまう。だから企業は法に抵触することやお客様を裏切ることはしてはいけないのである。

被害がないように  NO 3438

 また台風がやって来る。お通夜やお葬式をされる方々が大変だし、交通機関の欠航や運休が予想され、参列される方々に大きな影響が及ぶと心配している。

 我が大阪は明日の夜から暴風雨が吹き荒れると予想される。遠方から通勤するスタッフ
達のことも気に掛かる。

 毎日コラムを更新している「幸せ列車」のページでは様々な商品が販売されており、その中に購入したいものがあったのでネットで打ち込んでみたらうまく行かず、明日に管理人の方に電話を入れようと思っている。

 昨日に書いた落し物の拾得だが、悪いことをしたのではないのでコラムの「ネタ」になる。多くの方々からメールや電話を頂戴してびっくりしたが、「らしい」という言葉の表現が印象に残った。

「まぐまぐ」ブログの原稿を昨日に7本送信しておいた。毎週水曜日に発信され、昨日の号では過去に体験したお気の毒なご不幸について紹介した。

 これで来月分も大丈夫。書くネタはいっぱいあるので問題はないが、目が不自由になりつつあることから誤字脱字が生まれるので大変だ。

 半年前に誕生日祝いに地球儀を送った小学校2年生の孫に、英会話を勉強して爺ちゃん婆ちゃんが外国に行く時の通訳をと話しておいたら、韓国語を勉強していると言うので確認したら、「まずは隣の国から」と言われて言葉を返せなかった。

 アメリカで生まれたところからアメリカ国籍を有することも可能だが、ちょっと変わったタイプなので驚かされることが多い。

 何でも記憶するのが好きなようで、世界中の国の面積と人口を覚えているので驚嘆したが、そんなことを覚えて何かに役立つのだろうかと疑問も生じている。

 過日に中学生の孫の演奏を聞いた。会場に入るとオープニングのファンファーレでホルンを吹き、コーラスではピアノ伴奏をしていた。

 国会中継の映像を観ながら気になったのが安倍総理の言葉遣い。「え~」が多いし語尾の母音を引っ張るのが聞き苦しく、改革を訴えられるならご自身の言葉遣いの意識改革も考えられたらと伝えたい。

ホスピターレ・ホスピタル  NO 3437

 食材に関して問題が表面化、謝罪会見をしていた阪急阪神ホテルズグループについて、「半信半疑グループ」と揶揄するマスメディアもあったが、抗議の電話が殺到しているというニュースもあった。

 全国各地に名門ホテルと称されているところもあるホテルグループだが、今回の問題は簡単に収束するとは思えず、終息への道は想像以上に大変だと考えられる。

 利用された方々へは返金という対応も発表されたが、それは余計に混乱を来すことになるのは誰でも予測可能なこと。それだったら社会奉仕につながる寄付金でも発想対応するべきだったと思ってしまう。

 各ホテルの予約電話が繋がらないほど混乱していると報じるメディアもあったが、起きた事件も酷いが、その対応にホテルらしさが欠如する最悪のシナリオを選択したようで、そのプロデュースの拙さに「宝塚」の世界はどうしたの?と伝えたくなった。

 予約されていた食事をキャンセルする人も出たそうだが、偽装という文字は想像以上にホテルのブランドに大きなイメージダウンとなったようである。

 ホテル空間は「人」を幸せにするホスピタリティが不可欠。過去に何度も書いたが、ホテルの語源はラテン語の「ホスピターレ」で、最近に話題となった「お・も・て・な・し」の最たる世界。それが「表なし」で「裏話」の表面化となっては笑えない話である。

 今日は「独り言」で書いたが、財布を拾って警察に届けて自宅に戻ったら、過日に秘書の方に陳情の手紙を書いていたことに関し、「元官房長官」直々の電話を頂戴して恐縮した。

 しばらくお話をさせていただいたが、優しいイメージのある口調が伝わり、テレビのニュース映像で目にして耳に入った人物像そのまま。余りにも突然で久し振りに固まった私だった。

 弊社が加盟している日本トータライフ協会の活動は絶対に間違っていないと確信している。メンバーそれぞれが悲しいお通夜や葬儀を体験し、「飲酒運転撲滅」や事故や事件の被害者を出さないために「命の教育」と「あの世の教育」を提唱し、災害の備えて「病院船」や「火葬船」の建造を訴えている。

 アメリカが世界の警察というような行動をして戦争に突入した歴史があるが、我が国は「世界の救急車」みたいな外交を目指すべき。それなら「病院船」は間違いなく歓迎される筈。憲法改正や防衛問題に触れる前に、そんな実践の姿を見せるべきと伝えたいのである。

筋肉痛  NO 3436

 何でも度が過ぎると問題が発生するのは当たり前、昨日に歩き過ぎた影響が朝から出たので大変だった。

 脹脛の痛さが尋常ではない。ふと思い出したのが「O2(オーツー)クラフト」というオイル。スポーツ選手の多くが使用している物らしいが、過去にその効力の凄さを体験したことがある。

 リハビリを始めた頃、担当の先生から「今日は外へ出掛けます」と言われて行った場所が大阪城公園。そこに約70段の階段があり、往復して戻った次の日に体験した筋肉痛は人生で初めてという強烈なもの。それを知った友人が持参してくれたのがこのオイルで、痛みを感じてから塗ったので余り効力を感じなかったが、それから1週間後、医師から院内の階段を条件付きで昇降出来ることなった。

条件とは、医師、看護師、介護士、家族何れかの同伴だったが、喜び勇んで次の日から挑戦したら、また強烈な脹脛の筋肉痛になってしまった。そこで、3日間挑戦せず、4日目にオイルを塗りこんでから前回の5割増しで挑戦したが、その後の痛みは一切感じず、その不思議なパワーに驚嘆したものだった。

 もしも激しい運動やジョギングで筋肉痛を心配されたら、その効力は素晴らしいとお勧め申し上げる。ここに体感に勝るものなしという言葉で結んでおこう。

 グアムに在住している姪夫婦が、今月27日に行われる大阪マラソンに参加するためにやって来るが、台風27号来襲と重なっているようで心配している。このまま進むと当日の開催が難しそう。もしもそうなったら日程変更されて行われるのだろうか。いやはや台風とは厄介な問題である。

 過去に書いたことがあるが、杖を手に歩いていて気になることがある。それは、杖を地面に着地した瞬間の感触的な音の違い。軽い音と重たい音があり、軽いと空洞があるのでは?と思ってしまい、日々の散歩で「金子みすゞ」さんの詩を流す「非破壊検査株式会社」のCMを思い出してしまう。

 商店街の休日に通ったり、人通りの少ない夜に通ると顕著に感じられ、中には絶対に空洞になっていると思えるところもあり、ひょっとして陥没したら大変だと考えながら歩いている。

 知らない内に自宅の敷地の下が空洞になっていたという知人がいたし、店舗のカウンターの下が完全に空洞になっていてもうちょっとで大事件というケースもあった。どちらも何処かで水道管が腐食して流れ出した地下水が原因と判明したが、予想もしなかった危険が身近に起きる可能性もあるので気を付けたい。

今日あることの感謝  NO 3435

 電車、バス、タクシーを利用するが、それぞれの運転を担当されている方々が心筋梗塞や脳梗塞で意識不明になったらどうなるのだろう? 臆病な性格なのでついそんなことを考えてしまう。

 長時間操縦されるパイロット存在もあるし、航海をしている船長や航海士の存在もある。高速道路にも対面通行の所も多く、擦れ違う車を運転されている方に急な疾患が発生することも考えられる。

 また、中央分離帯のある高速道路でも、分離帯を乗り越えて正面衝突する危険性も皆無ではない。そんなことを考えると今日あることは本当に幸運であることを実感されるだろうが、そんなことを考えてみると、身の回りに危険がいっぱいあることを知るだろう。

 エスカレーターを利用する。先を行っている人が何かの拍子で落ちて来ないだろうか、横断歩道で信号を待っている時、居眠り運転の車が突っ込んで来て巻き込まれないだろうか? そんなことばかり考えているとストレスが蓄積するばかりで、髪が薄くなるし血圧が高くなって様々な病気の引き金ともなってしまうだろう。

 首都高速だって完成してから半世紀が経過するし、その状態に懸念があると指摘されている。また高速道路の橋梁やトンネルも同じ問題があるみたい。つまりは日本全国で危険な問題環境がいっぱいあり、巻き込まれないように祈っている7のが現実とも言える。

 日々の生活の中で進められている食材にも原産地の問題が多く、偽装や違反も事件が頻発しているし、「ごっこ」を楽しむアルバイト店員に不適切な写真を投稿されて閉店に追い込まれるケースも増えている。

そんな加害者になる人達に教えたいのが「あの世の世界」の物語。今日行った浅草の「浅草寺」の大門の手前の左側には昔からの「絵物語」の掲示があるが、今日は、その一枚の絵の中に「覗きカラクリ」を見つけて嬉しくなった。

今の子供達にこれを再現させて見せたい思いが強く、それで社会が大きく変わる吉家江となるような気がする。

 これからも「飲酒運転の撲滅」や「命の教育」「あの世の教育」「火葬船」「病院船」の提唱を続けるつもりだが、今日一日を終えて手を合わせよう。

明日、天気になって欲しい  NO 3434

 肺病という嫌な言葉を昔に耳にした記憶がある。現在では「結核」と呼ばれているのだが、不治の病と恐れられていた病気も医学の進展によって克服され、最近ではあまり聞かれなくなったのに、医師が罹患していて患者の検診が行われたり、中学校の教員が罹患していて生徒への感染が心配されているニュースに驚かされた。

 小学生時代、ツベルクリン反応を調べるために注射をされたことを憶えている。確か赤くなる範囲が少ないと上腕部にBCGとか呼ばれる注射が行われていたようだが、今でもそんな検査を行っているのだろうかと思っている。

小学3年生の時、同級生が「猩紅熱」という病気に罹り学校内が大変な状況になったことも憶えている。数日間休校になったし、再開されて学校に行ったらあちこちに消毒された痕跡が白い粉のまま残っていたのが強烈な印象として残っている。

 幸いにも感染はなく流行することはなかったが、なぜそんな伝染病を発生したのかは不明だった。

「法定伝染病」と「届出伝染病」という言葉があったことを憶えているが、そのどちらかは死亡から24時間の経過がなくても火葬することが可能ということを何かの本で読んだことがある。

 さて、プロゴルフの日本オープンが行われている会場の近くに来ているが、強い降雨で最終日が予備日の月曜日に順延されたニュースもあった。

 また猛烈な台風が接近中。今は北西から北北西に進んでいるようだが、偏西風の影響で北東へ方向を変える可能性が高いようで、もしも今の勢力で襲来したら大変な被害が発生すると想像しながら、逸れることを願って手を合わせている。

 昨日、銭湯で体重測定したら少しだけだが減量していたので嬉しくなったが、今日は夕食で食べ過ぎたみたいで、次回の測定が恐ろしくなっている。

 弊社が所属する日本トータライフ協会で「命の教育」や「あの世の教育」を提唱しているが、平和とは何だろうと考えると、幼い子供達が「美味しそうに」食事をしている光景を目にすることもあるだろう。

 命の伝達の証しである「孫」の存在、そんな幼子達が楽しそうに食事をしながら団欒する光景は、我ら高齢者の至福のひとときであることを実感する。

教えられた検索の事実  NO 3433

 気象庁のHPで台風情報を確認したら「猛烈な」という形容詞で最大瞬間風速「85メートル」とあったので衝撃だった。過日の26号をはるかに上回る勢力にぞっとしながら、逸れてくれること祈って手を合わせた。

 今日は小雨模様だったが、式場内で行われた葬儀だったので参列された方々が濡れる心配はなかった。

 昔、ある地域の会館でお通夜を担当していたら、お寺様がご法話を終えられて退出されると同時に、ご親戚の方が司会席に来られ、「ここは人の最後を送る場所ではないな」と仰られたことが印象に残っている。

 その地域の会館を選択されたのはご遺族で、ご当家のすぐ近くという立地から決定されたのだが、前の幹線道路は交通量が多く、雨で路面が濡れていたところから騒音が酷く、そんなお言葉が出た訳であった。

 葬儀社の宣伝コピーに面白いものがあった。「当社は式場を有していません。それは借入金がないので、その分の提供価格を抑えられることになります」というものだが、暑い、寒い、風雨、騒音という環境については全く触れておらず、ご覧になったお客様がどのように思われるのだろうかと疑問を抱いた。

 また、別の同業者の宣伝コピーにはびっくりする文言があった。「弊社は社員を雇用していませんので人件費が不要で、その分低価格となっています」とあったのだが、参列される方々へのサービスも一切しないことを売り物にする発想にびっくりしながら、自分が遺族側で考えたら絶対に選択しない葬儀社と思った。

 弊社には大勢のスタッフが存在するが、ホテルマン以上の資質が求められる仕事だと教え、ホスピタリティについては厳しい指導を行って来た歴史がある。

 弊社のHPを開いてくださる方々が多いので驚いているが、この「会長のコラム」や高級葬儀の「独り言」のコラム、そして「幸せ列車」のコラムに併せて「まぐまぐ」ブログの発信をしたこともあり、様々なワード検索でトップページに出て来るようになっている。

「会長のコラム」「大阪 コラム」「コラム 独り言」「独り言 大阪」「葬儀 コラム」「葬祭 コラム」「葬式 コラム」など、グーグルでは全てがトップに出ているそうなので驚いている。

手を合わせながら  NO 3432

 また大きな台風が近付いている。26号より強くて大きいとの予報があるが、26号より西に向かっているみたいで我が大阪も心配なコースである。

 影響があるのは23日頃からだが、その日のお通夜や葬儀が大変なことが予想され、来ないで欲しいと願っている。

 大被害が出て不明者の捜索が続く伊豆大島の町長が朝のテレビ番組で糾弾されていた。役場の屋上で中継されていたようだが、途中でCMが入るので強い抵抗感を覚え、これもテレビの暴力のような気がした。

 テレビの番組を制作する人達はどんな神経をしているのだろう。町長には優先するべき仕事が山積している筈で、それを引っ張り出したプロデューサーやディレクターは最悪のレベルと伝えたい。

 今、その番組はメインなっている人物が自粛して出演していないが、こんなレベルではその人物を含めて打ち切った方がよいと思いながら、不明者の方々が救われることを祈っている。

 最近、メールが届くことが多くなった。その原因は「まぐまぐ」ブログからのようで、想像もしなかった反響にびっくりしている。今日も偶々立ち寄った飲食店の経営者が申し込みをしてくれているそうで、これから登場して来ると期待されている「内緒話」の幾つかを話すと喜ばれた。

 スタートした時、やはり有料である「まぐまぐ」はするべきではなかったという思いもあったが、表に書けないことの方が多いので、ネタとしては山ほどあるので皆さんが驚かれると想像している。

 時折に体験した病気のことにも触れたいと考えている。兆候を知られるだけでも参考になる筈だし、それで医療機関に少しでも早く行かれることになれば命が救われる可能性がアップするし、後遺症の度合いが格段に低下すると思っている。

 散歩していると、過日にリハビリアイテムをプレゼントした人物が杖を手に歩かれていた。側にお父さんが付き添われ、「先日は有り難う」と言われたが、こうして前向きにリハビリに取り組まれる姿を目にすると私も嬉しくなるし、その効果がはっきりと表れることを期待したい。

弔電のこと  NO 3431

 午前中に行われていた葬儀に参列、「お別れの言葉」をさせていただいたが、式場に着くまで発声練習をしながら歩いたが、やはり満足に至る声が出なかったので申し訳なく残念だった。

 声を出すことがどれだけ大変なことかは患って声帯を失った者にしか理解出来ないだろうが、半分の声帯だけ残っているのでリハビリを続け、何とか言葉のコミュニケーションだけは可能となったので手を合わせている。

 杖を片手にハンドマイクで語り掛けていると足が震えて来る。それは緊張からではなく発声するために腹部の筋力に負担が掛かるからで、想像以上のエネルギーが負荷されることを体感する。

 故人は私より少し年上だったが、前回の久し振りの再会の際には、互いの病気のことで語り合って慰め合ったことをつい昨日のように思えた。

 ご導師の法儀は厳粛だし厳格でもあった。弔電の代読はご導師の退出前の次第。大阪の一般的な式次第では引導や表白の後となっているが、地方に行くと導師が退出されてからというところもある。

 昔、義理的弔電は代読するなと仰ったお寺様もおられたが、それは所謂「議員」からのもので、私の哲学からすると肩書の順位ではなく弔意文の内容順になるが、そんな時代が来るとは絶対にないだろう。

 引導の後で行われている地域で、閉式前の代読となると一つの懸念が生じることも事実である。弔電を送られたご本人や関係者が参列され、ご焼香を終えられてお帰りになっているケースがあるからで、「私の弔電が読まれなかった」なんてクレームが考えられるからだ。

 お寺様にも様々なお考えがある。送信者の地域の遠い順にと仰った方もおられたし、何度も行った九州のある地域ではお寺様が退出されてから代読されるのだが、そこでは会葬者はそれが終わるまで帰られることはなく、弔電は届いた全ての本文とご芳名を代読する慣習があり、時には200通を超える代読をした体験もあった。

 昔、プロである私の提案を一切受け付けない困った葬儀委員長がおられた。大規模な社葬だったので500通以上の弔電が届いており、当日は小雨模様だったこともあり、開式前の打合せ時に5通だけ本文を代読し、20通のお名前だけ代読、500余通を謹んでご霊前にお供えと申し上げたのだが、委員長さんは納得されず「全部名前だけでも読むべき。読まなければ失礼だ」と言われるので横におられた喪主様も困惑されていた。

 やがて代読の時間がやって来て山ほどある弔電の代読が始まった。こうなったら意地でやり抜くという本音もあったが、20数通目を代読している時、モーニング姿の委員長さんが司会席に来られ、「30通ぐらいでいいよ」と変更を伝えてくださってホッとした。

 葬儀を終えてから「間違っていた」と丁重に謝罪の言葉を頂戴したが、それは、プロとしての私の説得力不足であったと反省した出来事でもあった。

お通夜から  NO 3430

 我が大阪は幸いにも大型台風の影響は少なかったが、伊豆大島では50年に一度というぐらいの記録的な大雨で、1時間に122ミリというのもびっくりだが、24時間の総雨量が800ミリを超えたというニュースに驚いた。

 多くの犠牲者が出てしまったようでお気の毒だが、私の立場では手を合わせるしか出来ず、なぜ気象庁が「特別警報」を発令しなかったのだろうかと疑問を覚えた。

 夜に昨日の号で触れた故人のお通夜に参列。式場は溢れるほどの弔問者。それは故人の人徳を物語るものだが、皆さんの最後に焼香を手向けさせていただいた。

 他府県からご来臨のお寺様がご導師、懇ろなご読経に続いて20分ほどご法話。通夜の重要性と「浄土」という言葉が「清らかな土」と説かれていた。

 お寺様が退出された後、息子さんがご挨拶。喪主は奥様が務めておられるが、息子さんが謝辞を担当されたことは何よりと感じた。

 ロビーに降りると奥様や息子さん達が並ばれている。わざわざご丁寧にお言葉を頂戴して恐縮。明日の葬儀で「お別れの言葉」を奉呈申し上げることになった。

 これまでに全国から多くの葬儀関係者や司会者が来社、その度に様々な指導をして来た歴史があるが、葬儀の司会は採点可能でも、礼節と音響は「100点」か「0点」しかないと教えていた。その意味が分かれば葬儀という仕事がプロの「域」が求められることが理解出来る。

 式場空間を歩くにしても、履物の音が申し訳ない雰囲気がなければならないし、椅子を動かす際の音、扉を開けたり閉めたりする際の仕種など、参列者の視線や聴覚がスタッフの動きに注視していることを知ることが基本的なこと。

 お寺様はご法話をされることが多いが、マイクを使いこなせる方が少ないのも事実。自分の声がどの程度聞こえているかを日頃から神経を遣われるとご理解される筈だ。

 我々の立場は、そんなお寺様のお声が皆さんにはっきりと伝わるようにセッティングする責務もある。司会とは耳が発達して初めてプロの世界の入り口に立てる。

 スピーカーの環境に神経を遣うのがスタッフのチームワーク。インカムでそんなやりとりが出来なければまだまだと指摘される。

 昔、ある広い式場に到着したら、担当責任者が「全て完了です」と報告を受けたが、すぐに叱責したことがあった。それは流れている音楽が片方のスピーカーからしかながれていなかったから。その式場には10人以上のスタッフがいながら、誰も気付かなかったので怒ったのである。

「申し訳ございません。配線が抜けておりました」ということで原因が判明したが、式場に入った瞬間にそれを指摘したことに驚いていた。

 一般的な音響は、「低音」「中音」「高音」の調整ぐらいは可能な筈だが、この調整ぐらいは出来なくては駄目。人によって声質が異なり、自分のことをしっかりと知っておかなければプロではないし、イコライザーの微調整まで神経を遣うようになれば嬉しい成長だと思っている。

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