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和歌山県のこと  NO 3349

 NHKテレビで高野山と弘法大師についての特集番組を放映していた。小学生時代の林間学校で宿泊した宿坊のお寺と深いご仏縁があったことを「独り言」で書いたことがあるが、高野山真言宗から講師依頼を頂戴し、別府で行われた教師研修会で僭越ながらお話しさせていただいた時のことを懐かしく思い出す。

 世界遺産に登録されたことから外国人が訪れることも多くなったそうだが、「ここは特別な世界だ」と語っていたインタビューもあり、日本人以上に我が国の宗教の世界を理解する外国人が存在することに驚きを新たにした。

 ニュースによると、山形県では大雨を原因とする断水が発生しており、余りにも水が濁り過ぎて浄水場が対応出来ないそうで、ある病院が取材され、透析などで一日に15トンの水が必要という事実にびっくりした。

 また、一方に関東の利根川水系で10%の取水制限が始まったそうで、節水を呼び掛ける事態となっていた。

 自然とはコントロールが不可能なのだろうか。冒頭の高野山でも高地にあるところから落雷を原因とする火災が多かったそうで、開山が始まった時にはそんなことを考えることはなかっただろうと想像する。

 30年以上も前のことだが、証券会社に勤務していた知人から誘われ、その会社が経営する高野山近くのゴルフ場に行ったことがある。高野山に行くの?と思うような坂が続いてクラブハウスに到着。よくこんなところにゴルフ場を開発したものだと驚いたが、前半をラウンドしている途中ではるか遠くにゴルフコースが見えたので、「あれはどこのゴルフ場?」とキャディさんに尋ねると「昼から回られるインコース」と言われたのでびっくりした思い出がある。

 高野山から龍神へ繋がるスカイライン道路を走ったこともあるが、大雨による土砂崩れが怖い道路のような気がした。

 和歌山から海岸線を通って白浜、串本、勝浦、新宮、熊野と続く紀伊半島だが、青春時代にオートバイで鈴鹿峠と超えて三重県側から一周した体験もあり、当時の42号線の大半は舗装されていなかったので大変だった。

 そんな地域が南海トラフの地震に対して心配されている。42号線という道路も、紀勢本線という鉄道のどちらも海岸線を通っているので不通区間が発生すれば陸の孤島になる恐れがある。

日本で一番長い路線バスとして知られる奈良県から山間部を走る道路もあるが、ここも大雨が降れば通行禁止になる曲がりくねった山間道路。そんなところから避難可能なように海岸から離れた道路建設が望まれているが、現実は中々厳しいと聞いた。

 海岸線で生活をしている知人も多いが、彼らと会う度に地震の怖さが話題になる。大地震が起きないように手を合わす。

欲望と糧  NO 3348

 ニューヨークで旅客機が前輪が出ないまま着陸をしたニュースがあった。十数名が負傷されたそうだが、火災が発生しなかったことが幸いだった。

 友人が高知空港で前輪が出ないで胴体着陸をしたボンバル機に搭乗していた出来事があり、その恐怖の体験談を聞いて自分に置き換えて考えたら余計に飛行機を敬遠することになったが、出来るだけ新幹線移動を考えたい。

 新しいLCC格安航空会社が誕生するニュースがあった。宮崎から福岡と、宮崎から松山を結ぶ路線だそうだ、松山便はきっと利用客が多いと想像する。

 昔、今では想像も出来ない距離を車で走行した体験がある。朝に大阪を出発。山陽道を経て瀬戸大橋を渡って四国へ入り、そのまま松山に向かってホテルで講演そのまま宿泊。次の日の朝、大雨の中を八幡浜へ。そこからフェリーで別府へ。高速道路で由布院、日田を経て久留米から熊本へ。そこで講演を担当して午後6時頃に出発。九州自動車道から中国道を経由して大阪へ戻ったのが午前2時過ぎ。2日間で約1500キロの走行だった。

 50歳になったばかりの頃だったし、車が嫌いではなかったから出来たことなのだが、松山から福岡へ向かう飛行機の利用を避けるための行動で、振り返れば自分でも考えられない行動だった。

 もう車を運転しなくなって長いが、敦賀からフェリーを利用して北海道を車で走行したかった夢は叶わなくなったが、それだけに北海道の列車事故の多さが気になるのである。

 列車の準備が間に合わず、運休している特急列車も数本あると知ったが、この夏に旅行予定のある方々には甚大な迷惑を及ぼすだろう。

 北海道から沖縄まで全国各地に行けたことは恵まれた人生だが、奥尻島、小笠原、佐渡島、隠岐の島、対馬の地に行ったことはない。今生にある内に訪れてみたいとは思うが、これまでに出会った人達への感謝の行脚もしなければならず、重い責務を感じることで余命を長らえることになるかもしれないと考えている。

 病室の白い天井を見ながら思い浮かぶのは人生の歴史ばかり。そこに「たい」という欲望がなければこの世から「さようなら」となる。今日が残された最後の1日だと考えると人は何をするべきなのだろうか。一度はそんな立場で見つめ直すことも大切だろう。

 前にも書いたが、「食べたい」「行きたい」「見たい」「会いたい」などの「たい」という欲望は、言葉という特別なものを与えられた人間だけが表現出来る世界であり、それらが「生きたい」から感謝して「生かされたい」となったらそこそこの年齢だと言えるだろう。

「あの世」の教育  NO 3347

 また北海道を走る特急列車でオイル漏れから白煙が出た事故が報じられていた。列車の火災事故はJR北海道の不名誉な定番みたいになっているが、今後も利用することがあるので「しっかりしなさい」と伝えたい。

「幸せ列車」の中で何度か紹介されていた観光特別列車「ななつ星」のニュースがあった。3泊4日コースの最上クラスを2人で利用すれば「110万円」なのに、予約が殺到して倍率が80倍を超え、4年先ぐらいまで入手が無理というのだから驚きだが、列車の編成の情報を見ていると、周遊型みたいなので先頭車両が最後尾になることはないようである。 

 利用する乗客にとっては安全が第一。事故や火災が発生しないよう安全対策を最優先して欲しいものである。

 さて、「独り言」のコラムで「あの世」の教育や「命の教育」について書いたが、教育界の不祥事が続いている。数日前に関西の有名な大学の副学長が飲酒運転で検挙されていたし、今日は小学校の校長が電車内での痴漢行為で検挙されていた。

 こんな出来事を理解出来ないのは当たり前だが、警察の幹部が飲酒運転で事故を起こした出来事もあり、何かがおかしい社会となっているようだ。

 昔、「葬儀屋七万歩才のあの世の旅」という小説を書いて新聞に大きく採り上げられたことがあった。そこから興味を抱かれてご笑覧くださった長野県の方から手紙が届き、「良書です。学校教育で用いられたらと願っています」と書かれてあったので手を合わせた思い出がある。

 あの世の裁判官と主人公がやりとりするSFサスペンスと言えばオーバーだが、「あの世」の存在を信じることで「この世」の過ごし方が変わる筈で、葬儀という仕事の中で「あの世」の存在を信じなければ成り立たないことを学んだことからストーリが浮かんだものだった。

 前にも書いたが、公立の学校教育の中で宗教は「歴史」程度しか学ぶことはなく、そこで「命の教育」を説いても伝わらないが、「あの世」の教育は何より重要で、幼い頃に「悪いことをしたら罰が当たる」なんて言われたことが印象に残っているし、四天王寺の境内で観た「覗きカラクリ」の物語が地獄世界だったことが強烈な思い出として刻まれている。

 家庭でそんな会話をすることもなくなっただろうし、お釈迦様が入滅されてから56億7000万年後に「この世」に降臨され、衆生を救済くださると伝えられる「弥勒菩薩」のことや、それまで衆生を導いてくださる「地蔵菩薩」のことを子供に教える親が果たしてどのぐらいあるのだろうかと興味を抱くが、そんな教育を受けた子供達は、少なくとも「加害者」になることはないと考えてしまう。

言葉の乱れ  NO 3346

 このブログ「会長のコラム」を始めてから「10万7000字」を超え、パソコンでのページ数が「146ページ」となった。この世から出立するまでどのぐらいの文字数が記録出来るかは不明だが、その瞬間まで駄文の列記を続けたい。

「幸せ列車」のコラムでは日本テレビの朝の番組で流されていた謝罪の光景について書いたが、「お詫びしたいと思います」という発言のおかしさに気が付かないのだろうかと伝えたい。 

 そこでも触れたが、「放送人は皆広い意味ではジャーナリストだ」という重い発言をされていた方もおられるので「その通り!」と賛同したい。

 選挙速報を観ていたら、各政党の役員達に悲喜こもごもの表情が見える。そんな中、若い女性アナウンサーの「ⅤTRをご覧いただきたいと思います」という言葉に違和感が。決まっていることなのに「あなた思ってどうするの?」と、つい突っ込みたくなった。

 続いて、また別のアナウンサーが「開票速報を見てみたいと思います」と言ったのでびっくり。アナウンサー室の指導はどうなっているの?と疑問を抱いた。

 国会議員になっているある女性の元キャスターが、現役時代に「最後尾」のことを「さいごび」と言っていたので「?」を抱いていたら、「最後尾」のことだったのを知って驚いたが、こんなレベルの放送人がいるのでお笑いである。

「独り言」やこの「コラム」が、結構辛口で書いているので驚いておられる方もあるだろうが、「おかしなこと」を「おかしい」と指摘しなければそれこそ「ブラック社会」になるではないか。

自民党の比例区から立候補をされた渡邊氏だが、選挙の結果がどうなるかはまだ不明だが、全国のグループの社員が3万人もいるし、グループ企業が提供している宅配弁当が28万食もあるそうなので、その人達が投票すれば当選確実だが、そうは進まないのが選挙の難しさ。やはり「ブラック企業」と話題になった影響は否めないだろう。

 大阪は「維新の会」が強いよう。元横浜市長だった中田氏がインタビューで「阪神タイガースみたいなもの」と発言されていたが、関西独自のパワーがあると分析する専門家の言葉もあった。

 そうそう昨日の「幸せ列車」のコラムで「ルフトハンザ航空」の「機内ドクター登録」の取り組みについて書いたが、こんな情報をどこで入手したのというメールが届いたので返信。ネットで「機内ドクター」と検索すれば想像以上の情報が得られるのでご興味があればご確認を。

雑感  NO 3345

 この「会長のコラム」の他に「独り言」のコラムや「幸せ列車」の各駅停車のコラムがあるので、毎日3本の打ち込みを日課としている。

「よくやるわ」「いつまで続けるの?」というお言葉を頂戴することも多いが、当分は自身への責務として続ける予定で、正直言って「しんどい」が、これも「生かされた証し」として駄文の列記をやっている。

 明日は選挙の日である、誰に、どの政党にと、誰もが心に秘められた思いがあるだろうが、何より問題で心配なのが低い投票率のこと。「誰に入れても一緒」という庶民の行動がその背景にあるようだが、投票率の上下で悲喜こもごもの左右に至るのも世の常である。

 深い交流のある同業者のトップが選挙管理委員会の重責にあり、この暑い時期に大変な尽力を費やされているが、終わってからどっと疲れが出るのではと心配をしている。

 夏の夜に少しだけ日本酒を飲むのも至福のひととき。ご仏縁に結ばれる人物が「気仙沼で買って来てくれた日本酒をチビリチビリ飲んでいる。一合も飲めない体質だが、味に関しては甘口、辛口ぐらいは分かるので、じっくりと味わいたいと考えながら手を合わせている。

 夜に友人が下呂温泉に行って来たとお土産をくれた。名古屋まで新幹線で行き、そこから特急「ひだ」を利用したと聞いたが、大阪から高山線に入る特急「ひだ」が日に1本だけ運転されているが、大半の人が名古屋経由のルートを利用されているようだ。

 夏休みに突入したのにJR北海道の特急列車の運休が続いている。床下の火災事故や配電盤の火災まで起きた。何度も利用したことのある「北斗」や「スーパー北斗」なので、しっかり対策をと願ってしまう。

 どうして北海道で事故が続くのかは知らないが、今日は上越新幹線の列車の屋根で電気関係のトラブルが発生し、列車が停電状態になったというニュースがあった。原因はどこかで屋根に木が被さったらしく、それがパンタグラフに触れてショートしたようだが、旅行や出張の予定の変更を余儀なくされる利用客への影響は甚大で、公共交通機関の安全について真剣に考慮して欲しいものである。

 列車の運休で友人夫妻が大変な目に遭ったことがあった。子供達からプレゼントされた結婚記念日の北海道旅行。すべての行程を終えて今回の目的だったトワイライト・エクスプレスに乗車しようと札幌駅に行ったら、新潟県の地域で降った豪雨の影響で運休したそうで、千歳空港から空路で帰阪したというものだが、1日早い帰宅に子供達が驚いたのは当たり前。事情を聞いて「また行けるよ」と慰めてくれたそうだ。

食の問題  NO 3344

 全国で凶悪な事件が多い。子供を気付ける精神的に病んだ人達の犯行も目立って多くなっている。いつだれが「被害者」になるか分からないご時世。来る土用の日にも「うなぎ」が大変な状況になっているようで寂しい話題。

 中国から多くの食品輸入があるが、土壌の汚染問題の他に農薬や抗生物質の投与が問題視されている。ネットの中の解説によると成長促進剤の使用は当たり前のようで、「日本人向けだから」という言葉が飛び交っているそうだ。

 輸入食品の検査は一部だけなので、すり抜けるケースも多いだろうし心配が募るが、スーパーでの買い物も「産地」の確認が不可欠でも、産地偽装をする人達の存在もあるから厄介である。

 お通夜や葬儀では会食が付きものだが、取引先を厳選するのは当たり前。もしもおかしな食材が用いられていたら大変である。

「精進揚げ」や「御斎(おとき)」の料理を持ち帰られるケースはご法度。移動される車の中で変化が生じれば大変なことになる。多くのホテルの総支配人との交流があるが、彼らに共通していることも同じこと。特に使いたくない食材は「牡蛎」だそうだが、他の食材でも「夏季」は要注意である。

 マンネリの中で発生するミスは時に信じられないことになる。九州の結婚式場で行われた結婚披露宴に出席した時のこと。宴酣となった頃に同じテーブルの人物がお酒を注文。しばらくして仲居さんが持参してくれたお銚子だが、猪口で注ぎ合って飲んだら酒ではなく「湯」だった。

 その人物が烈火の如く怒りの様相・やがて出て来られた責任者との間に入って収める役割を務めたが、お銚子を温めるために湯を入れていたものを仲居さんが間違って出したという事情が分かった。

 今春に何度か行ったことのある居酒屋で面白い体験をした。熱燗の酒を注文したのだが、口にしてみるとどうもおかしい。お酒に詳しい方が確認されると、それは日本酒ではなく焼酎だった。

 女将さんに確認すると、一升瓶が並べて置かれてあり、カウンターのお客さんと話しながらされたことがミスの原因だった。焼酎を1回も飲んだことがないところから、あの時に味わった体験は、今でも強烈に残っている。

どうして!  NO 3343

 広島県で起きた少女の殺害事件、6人も逮捕されることになって衝撃を与えている。これまでに何十回も書いた「被害者になるな」「加害者になるな」という言葉だが、「命の教育」が出来ていなかった「歪」を顕著に物語る出来事のように思えてならず、大人の一員として忸怩たる思いを抱いている。

 被害者にも「遺族」と呼ばれることになった「家族」がおられるが、加害者にも家族の存在がある筈。どちらも衝撃を受けているだろうが、親戚など周囲の人達も辛苦の思いを抱かれているだろうと想像する。

 我々が従事する葬儀の仕事だが、事故や事件の被害者を担当することは想像を絶するストレスを伴うもの。「なんでこんなことが」といつも虚しい思いを抱いていた。

 航空機事故の犠牲になった方もおられたし、外国で不慮の死を遂げられてしまった方もおられたが、幼い子供の交通事故のケースは今でも忘れられない悲劇の式場空間だったことを、ハンドルを握る全ての方々に訴えたい思いである。

 身寄りもなく、たった独りで送られる寂しくて悲しいケースが月に数人おられる。お寺様とスタッフだけの焼香となるが、何処でお生まれになってどのような人生を歩まれて来られたのだろうかと思いが募る。

「数多(あまた)」の送り行く人々と、たった「独り」送られゆく人」とういう司会のフレーズがあるが、自分が送られる時の光景を思い浮かべてみるのも大切なことだと伝えたい。

 立ち寄った蕎麦屋さんで、過日に葬儀を担当させていただいた方のご親戚の方からお声を掛けられた。ご丁寧なお礼の言葉に恐縮したが、お独りで生活されていた故人の住居を整理され、弊社のスタッフのアドバイスから数社の回収業者に見積もりを願い、清潔な感じのする担当者の会社を選択されたそうだが、少し割高だったけど、後始末の掃除が行き届いていたのでご満足されたそうだ。

 どんな業界でも「人」が最も重要である。特にサービス業に従事する立場では厳しく求められるのは当たり前。「葬儀社は最たるサービス業」「司会者は究極のサービス業」というのが私の仕事に於ける哲学だが、それを理解してくれるスタッフが存在すればそれこそ「人<財>」となるだろう。

 猛暑が続いている。お通夜やお葬式に参列される方々も大変だろうが、来月のお盆の時ならもっと大変だ。お寺様のスケジュールも大変だし、全国から移動される交通機関や高速道路の渋滞が予想されるからだ。

 葬儀はゴールデンウイーク、年末、年始も関係なく訪れること。お客様も大変だが我々も大変で、最も苦労するのが取引先の休業。それによってサービス提供の一部が低下しないように努めたいものである。

知らなかったこと  NO 3342

 マレーシアで「TPP」の会合が始まっている。参院選の争点の一つとなっている簡単ではない問題だが、果たして我が国の今後の動向はどうなるのだろうかと心配をしている。

 ネットの中で、あるブロガーのコラムを読んでいたら、初めて知った問題に触れておられた。内容に「TPP」という文字があるので冒頭のことだと思ったら、全く別のことだったので驚いた。

 それは「トータル・パーソン・プログラム」の頭文字で、スポーツ選手に対するアメリカ国内で常識となっている「人格形成プログラム」のことであった。

 スポーツの世界で恵まれた才能が認められると、「文武両道」を重視し、選手としてどうあるべきかの教育を受け、現役を離れてからのことまでを含め、ファンやメディアへの対応についても学ぶことになるそうで、過日に新聞やテレビで残念なニュースとして話題を呼んだ過去の甲子園球児であった準優勝投手の犯罪を例に挙げられて書いておられた。

 我が国では「**馬鹿」という言葉が飛び交うように、文武両道とはなっていないケースも多々あるようだ。現役時代はそれで許されるかもしれないが、引退後から晩節を過ごすまでの方が長くて大変だろうし、こんな外国の優れたシステムは参考にするべきだと思ってしまう。

 アメリカにはスピーチライターというプロが存在する。例えばプロゴルフのトーナメントで最終日に優勝を争う立場になると接近して来てアポがあると聞く。

「明日、もしも優勝した際には次のようなコメントを」なんて有料でアドバイスをしてくれるものだが、それでイメージアップにつながり、スポンサー契約が生まれたらそれこそ有り難い話で、結構重宝されている仕事だそうである。

 そんなアメリカにそれによく似たプロの存在がある。プロスポーツの世界で選手が注目され始めた頃、「あなたも私を必要とする選手になった」と接近して来るもので、それこそ前述の「TPP」につながる存在のような気がする。

 プロスポーツの世界でスピーチの重要性は当たり前の話である。最近では国民栄誉賞での松井選手の言葉に好印象を抱かれた人も多かったと想像するが、強い、優れたというものはプレーだけではなく言葉遣いという礼節や品格も考えたいもので、対照的に分かり易い例としてあるボクシングの選手ということになるだろう。

 かつて大阪で世界戦を行った際に、リング上で我が大阪の知事と市長が国歌を斉唱された光景を思い出すが、交友があるなら言葉遣いの重要性ぐらい教えて欲しいと願ってしまい、同時に失言の恐ろしさも伝授されたらと伝えたい。

「公開」と「後悔」  NO 3341

「愛護」ということ言葉があるが、医師、看護師さんなど、医療従事者は「相互(あいご)」という意味をご理解いただきたいもの。

 診る人、看る人、そして診られる人と看られる人。立場は変わっても、人はいつどうなるか分からないもの。だから相手のことを精一杯考えて行動することが望まれるだろう。

曹洞宗の開祖「道元禅師」が説かれたお言葉に「愛語」というのがある。これは「親切な言葉」という意味だそうだが、禅師は「愛語に回天の力あり」と教えられている。

我々葬儀社にとっても、葬送の道はいつか自身も通る道。「相互」を「葬互」と考えて接したいものである。

「回天」という言葉の意味は、時勢を一変させ、国の衰えを回復することだが、太平洋戦争の末期、「特攻」の一人乗り魚雷で敵艦に体当たりした「回天」も知られている。

 戦争と宗教は人を変えると何度も書いて来たが、こんな物を発想するのも狂気の沙汰だし、それに「お国のためだ」と乗り込んだ人達のことを考えると堪らなくなる。

 戦争秘話の中に、「無理があります」と提言したら、「根性でやり遂げろ」と返した上官が多かったそうだが、終戦から60年以上が経過しても、そんな言葉を発する指導者や経営者がいるので選手や働く人達には悲劇だろう。

「就活」に語呂を併せて「終活」という言葉が増えたが、エンディングノートなどの売れ行きも想像以上のようで、その意志を尊重して葬儀が執り行われるケースも増えると考えるが、書き込まれる前に本物のプロに相談されてから進められるべきとアドバイスしたい。

 前にも書いたが、葬祭業者が囲い込み戦略を目的としたセミナーや講演が増えているからで、それで学んだと思ったら大間違い。それこそ二重の悲しみを家族に与える危険性が秘められていることを知りたい。

昔、人生の「終焉」に関して「えにし」に結ばれる人達が集われ、会食をしながら葬送を執り行う提案をして話題になったことがあったが、「終焉」が「終宴」ということにもなるだろう。

 21世紀を迎えてからの葬儀は、無駄を省くことが潮流となったが、その中に義理的会葬者を対象とする考え方も強くなり、来て欲しい方をリストアップして内緒で知らせるケースも増えていることは確かである。

 しかし、知らない内に「この世」から出立されてしまったということに抵抗感を抱かれることも事実で、交流のあった近所の方や地域の方々に対して秘密に葬送を執り行われて後悔されたケースも少なくないのである。

 ある「家族葬」ご希望のお客様だった。故人のご生前のお考え通りに進んでいたのだが、ご伴侶が喪服を取りにご自宅へ行かれた際、ふと出合った隣の人にご主人のご逝去をお話しされ、お通夜にご多数の弔問者が参列されることになった。

 喪主を務められていたのは他府県に在住されるご長男だったが、知れてしまった事実を耳にしてお母さんを責めておられたのだが、葬儀が終わってから知れた方がよかったとしみじみと語っておられたのが印象に残っている。

 そんなお言葉の中に、「親父が地域の人達とこんなに交流があったことを初めて知りました。残った母親のこともあり、家族だけでと考えていたことを実行していたら、大変だったと思います」と言われたこともあった。

昔の思い出から  NO 3340

 弊社では白木の祭壇を随分昔から一切使っておらず、すべて「ゼロ」の状態から花を使った設営となっている。

女性と男性の異なり、また年齢の違いによってデザインや色合いを考慮するのは当たり前だが、そこにご家族から拝聴する「個人情報」ならぬ「故人情報」が重要となって来る。

 遠い昔、誰もが驚く白木の祭壇を別注して話題を呼んだことがあった。それは、ご遺影を抱く写真台から五具足、盛り物台まで全てを観音様で創作するという発想で、制作を担当してくれた会社が彫刻の担当者を何度か伴って来社。イメージを打合せ、やがて納得した設計図によって完成に至った。

 この時の発想の原点になったのは「観音」という言葉の意味。「音」は見えない世界であり、「観」は「視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚」の五感と「目・耳・鼻・舌・皮膚」の五官に併せ、そこに「心」を加えた世界で、はっきりと感じ見えるものを表現したかったからである。

 とは言っても設営可能な宗教は限られてしまうのだが、幼い子供達が祭壇の前で静かになって自然に手を合わせ、「お婆ちゃん、仏様になったんだ」という言葉が自然に生まれる環境を与えたことは予想外のことであった。

この「六感」や「六大」「六法」など「六」の付く言葉が山ほどあるが、昔に書いた小説「あの世の旅」の中で、主人公が三途の川で出会った「奪衣婆」と「懸衣翁」との会話のやり取りの中でもこの「六」に関して触れ、「宿六」や「ろくでなし」という言葉まで書いたことを思い出した。

ネット社会になってややこしい業者が裏面を隠して表社会に姿を見せるようになった。我々の業界も例外ではなく、大手流通グループなどのピンハネビジネスも登場している。お客様の利益ではなく、業者を下請けにして自分達が高額な紹介手数料で営むというシステムだが、過去にはお布施までパックやセットで料金として表記したのでクレームが生じ、撤回するという恥ずかしい出来事も話題になっている。

 下請けを契約した業者も後悔しているところが多くて気の毒だが、もっとお気の毒なのはそんな業者に担当される悲劇である。どんな世界でも「偽物」と「本物」の区別が判断出来なければ被害を蒙るのはお客様である。会長という立場で哲学として重視している言葉は「加害者になるな」「被害者になるな」だが、これは私がこの世を出立するまで不変である。

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