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気になること  NO 3379

 政府が有識者に依頼して消費税の増税について意見を聞いている。総勢で60名というのだから真剣に取り組んでいるようだが、単なる表向きのパフォーマンスでないと信じたい。

 消費税について我が葬祭業の立場からすると強い抵抗感を抱いている。仕入などのコストに関して課税されるのは当然として納得するが、「ご家族」が「ご遺族」と呼ばれるようになった悲しみを迎えておられるのに、そこに「消費税」を賦課するなんておかしいと感じてしまう。ブライダルや祝賀会なら課税対象になっても仕方がないと思うが、葬儀という世界には似合わないと伝えたい。

 福島原発の汚染水問題が深刻である。海へ流出してしまっている事実は東電も政府も早くから分かっていたという指摘も出ている。そんな問題は、来月の初旬に決定される東京オリンピックの招致にも関連して来る。

 猪瀬都知事のイスラム発言から東京が随分と低下した事件もあったが、その後トルコの国内の混乱やスペインの経済的な事情から東京が再認識されつつあるようだ。

 ニュース映像にあったイギリスのIOC委員のコメントに衝撃を受けた。彼は福島の原発事故問題に触れ、これまでに何の対策も出来ていない現実こそ問題だと指摘。果たしてどんな結果となるのだろう。

 冬季オリンピックとは大きく異なるかもしれないが、かつて長野オリンピックで生じた様々な問題を思い出してしまう。来日したIOC委員会の一行に特別列車を仕立てて長野へ向かった出来事もあったし、一部の大企業に大きなメリットが生まれたことも知られている。

 そんな長野県でペンションを経営する知人がいる。オリンピックで潤うからと多額の設備投資を行ったが、大会が済むと借入金だけが残って大変だったと語っており、周辺にはそんなケースがいっぱいあると嘆いていた。

 国民の一人としてオリンピックが東京で開催されるのは歓迎したいが、メリットの裏側でデ・メリットが生じる陰の部分に配慮がなくては問題である。歴史に残る「時の総理」「時の都知事」「時の大臣」も考えたいが、1000兆円の借金が孫や曾孫達への遺産となる事実も忘れてはならない。

 いざとなれば国債を発行すればと進めて来た我が国家。その「つけ」が表面化した際に手遅れということだけはないように願いたい。

 大都市から中堅都市に至るまで、安易にカジノ構想を謳い上げているところもあるが、社会として、人として「ギャンブルとは」と考えることも大切だろう。

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