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小さな幸せ  NO 3362

 予想もしなかった入院生活から解放されてホッとした。血管が出難いところから腕のあちこちに点滴の痕跡が残り闘病生活を物語っているが、何を食しても問題がないのでよかったと思っている。

 全国的に猛暑が続き、東北では「かつて体験したことのない豪雨」という気象庁の発表もあったが、例年に8月の一カ月間の総雨量をたった半日で記録したというのだから尋常ではない。九州や山陰から始まった局地的豪雨は、専門家によると極めて狭い範囲で発生しており、予測のつかないこともあるそうなので大変である。

 そんな猛暑の中、スタッフ達がお客様のためにあちこちの仕事に従事しているが、熱中症にならないように、そして事故のないように安全運転をと願って手を合わす。

 ご弔問やご会葬に来られる参列者の皆さんも大変だろう。黒い服を召されることも大変だが、これからお盆に入ると交通機関の混雑や高速道路の渋滞が確実なので懸念している。

 今日は、忘れてはならない長崎の日である。市長が核兵器の絶滅宣言に賛同しなかった政府に対して批判をしていたが、いけないことを「いけない」と、おかしいことを「おかしい」と言えない社会は最悪だし、我が国の将来が「福島」と「東電」が顕著に物語っているような気がする。

 葬儀屋風情が総理や内閣を批判する立場ではないが、国の借金が1000兆円を超えたというニュースもあった。いくら金利が低かっても、いくら国債発行が自由な手段としても、その「つけ」は将来に残る負の財産である。

 我々庶民や弱者は小さな幸せを願っている。そんなことから考えると、入院中に「行きたい」という欲望のあった銭湯に行けたことは幸せである。番台におられた女将さんから「また無事に帰られてよかったね」と言われたが、何度も入院した歴史をご存じだからだ。

 銭湯に行きたかったのはもう一つの楽しみがあった。4日間の絶食から減量しているだろうと言う予想で、測定したら見事に減少している数字が目に入り嬉しく思った。

 中で会った常連さんから「入院していたと聞いたが」と言われたのできょう退院して来たと伝えると「再会出来てよかったなあ」と笑われた。

 銭湯で過ごすひとときは至福の時間である。温泉好きな日本人ならではの存在だが、様々な設備が施され、我々庶民に幸せな時間を与えてくれる。お気に入りの今日の湯はグリーン一色の「森林フィスト」で、香りがゆとりの相乗効果を生じていた感じ。

 弊社の「西館」をご利用くださったお客様がお通夜に来られることが多いが、そんな方々のために用意している「銭湯セット」も好評のようだ。幼い頃から銭湯大好き人間だったところから、この世に生がある限り暖簾をくぐるつもりだが、退院した日に入った思い出は一入幸せを感じるものである。

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