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命って!  NO 3562

軽井沢近くの国道18号線で起きた大型バスの悲惨な事故は衝撃だった。若い14人の命が終焉してしまうことになった。雪のゲレンデを楽しみに参加申し込みをした人達がそんな事故に遭遇するとは夢にも思わなかった筈である。

そんな悲しい出来事が起きてもテレビでは相変わらずお笑いの番組を放送しているし、歌番組も流れている。世界のあちこちでテロ事件も起きているし、明日の生活に不安しかない難民の存在もある。

我が国内でも東日本大震災と原発事故で避難を余儀なくされた人達存在もあるし、拉致された家族のことをずっと待ち続けている人達もいる。

そんな中でミサイルや水爆を実験する独裁者もいるのだから社会とは複雑なもので憤りを感じる人が少なくないだろう。

かつて大阪大学の法医の場所が中之島近くにあった。検視をいう不幸があってご家族から依頼があると寝台自動車スタッフと共にお迎えに参上したこともあったが、その場所からロイヤルホテルが目の前に見える。最上階のレストランで楽しい食事のひとときを過ごしている人もいるだろうが、自分が担当するお客様は想像もしなかった不幸に遭遇されて衝撃を受けておられる。

そこでいつもそんな両者の立場のことを思い浮かべていたが、世の中や社会は何もなかったように時間が流れている。

毎日3000軒以上の葬儀が国内で行われている。その日の夜にまた3000軒のお通夜が行われている。そんな事実を知る我々葬儀社は命のことや悲しみに対する理解が普通以上に強いのだろう。 

大切な家族を亡くして「遺族」と呼ばれることは体験した人にしか理解不可能なストレスに襲われる。それが突然となると想像を絶するレベルとなる。「怒り・判断力低下・絶望感・自責感・孤独感」などに苛まれる状態になり、酷くなれば幻覚や幻聴まで出て来るというのだから大変なことだ。

昔、葬祭心理学を学んだ時、自分や自分の伴侶が医師から「ガン」の宣告を受けた場合、それから同年代の人を見ると「どうしてこの連中は健康なのだ」というような怒りを覚えるようになる心理環境を知ったが、それだけに事故の加害者にならないようにと考えて来た。

さて、昨年の7月7日からスタートした「幸せ列車」の短編小説「女将シリーズ」だが、近所の人達からも声を掛けられることもあってしばらく継続しなければならないので大変だ。

もうすぐ200人の女将が登場したことになる。前に書いたがストーリーより女将の名前を考える苦労で疲れてしまう。「どこからストーリーを?」と質問されることも多いが、日々の散歩の途中で思い浮かべたことが最も多い。

身体の調子が悪いし、目もいよいよ大変になって来たが、生かされている内はこのコラムや「独り言」「女将シリーズ」「まぐまぐブログ」の更新を続けるつもり。誤字脱字に変換ミスが多いと思うが、目と指先の不自由な障害者が発信しているとご海容くださるよ手を合わせます。

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