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利用したいけど  NO 3304

 親戚が携帯電話の中の写真を見せてくれた。そこには大阪駅を出発する前の「トワイライト・エクスプレス」の前で撮影された夫婦のツーショットがあったが、今冬の札幌の雪祭りのツアーに参加したものだった。

 体調を崩してしまってホテルの夕食も食べなかったそうだし、目的のメインだった雪祭りの会場に向かう前に足が吊るようになってホテルに引き返したと聞いたが、互いに齢を重ねると予想外のことが起きるものだと考えさせられた。

「トワイライト・エクスプレス」で思い出すのは友人が体験した気の毒な出来事。結婚25周年を記念して子供達からプレゼントされた北海道旅行だったが、帰阪するのに予定していたその列車が、新潟県地方で降った豪雨から運休となり、千歳から伊丹に空路で戻った体験だった。

「初めで最後と楽しみにしていたのに」と嘆いていた友人だが、こんな旅での不運に遭遇するとは本当に気の毒なこと。しかし、それでひょっとして事故に遭遇しなかったかもしれないと慰めた思い出となっている。

 上野から札幌に向かう「カシオペア」のチケット入手も大変だそうだが、全国で寝台列車として運転されている列車が少なくなったので、「撮り鉄」「乗り鉄」の人気が高まっているが、時間に余裕があれば利用したい列車である。

 因みに現在運転されている寝台列車は「トワイライト・エクスプレス」「カシオペア」「北斗星」「あけぼの」と併結運転されている「サンライズ瀬戸」と「サンライズ出雲」だけで、過去に存在していた「特急 日本海」が時折に臨時運転されているそうだが、一般にチケットが回って来ることは期待出来ないだろう。

 今秋から運転が始まるJR九州の観光列車「ななつ星」も話題だが、JR西日本も世界遺産を巡る特別列車を製作中だし、JR東日本でも特別列車の製造に取り組んでいるニュースもあった。

 大手の旅行会社がデラックスな旅行を要望する客のために専用窓口を設けている昨今だが、鉄道が単なる移動手段ではないことを考える人達も少なくないよう。

 JTBで知られる「ルック」の企画だが、海外旅行の利用者の約半数が「ビジネスクラス」を選択されるそうで、それらが年々高まり、特に団塊世代にはその傾向が顕著と分析されていた。

 結びに今日お話しさせていただいたお寺様が「顕教」と「密教」について解説をされていた。前者のケースでは「天台宗」が知られるし、後者は「真言宗」ということになるが、質問をした本人も「分かり易い解説」と嬉しそうな表情で拝聴していた。

今日の「幸せ列車」の各駅停車のコラムには、塾生のブログで触れられていた「歎異抄」の「只もらい」の紹介をしたが、ネットから吸収出来る情報はそれこそ無限で、この世に存在する全ての図書館が内蔵されているような世界とも言えるだろう。