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急変する現実  NO 3300

 友人達と打ち合わせがあって予約されていた会食の場所へ行った。部屋を頼んでいたので案内されてみんなで着席をしたのはよいが、部屋の外のテーブル席に10数人の男女がおり、耳に入る言葉の内容から何か人事異動による送別会のようで、その盛り上がりによる大きな声に悩まされた。

 最近の国際線の飛行機には個室タイプのクラスの導入が増えてきており、安全面から天井の存在がないようになっているのだが、この飲食店の個室にも天井部分はなく、扉の外側のテーブル席のお客さんの声が丸聞こえとなって来るので騒々しい。

 料理は海鮮が中心だが新鮮で食材が豊富にあるし、価格がリーズナブルなので人気が高いが、前回に利用した際に友人から頂いた「3000円」の割引券があったので、支払いを済ませて割り勘にしたら、「本当にこれでいいの?」と信じられないらしくびっくりしていた。

 毎日、私宛の郵便物が届く。半年前からのご仏縁でお寺を式場として拝借させていただいた遠方のご住職から貴重な書物を恵贈くださり恐縮しているが、落ち着いてからお礼状を差し上げなければならないし、交流のある広島の会社のチーフさんからは定期便のようなお葉書が届き、20年ほど前に講演に行った他府県の同業者からは招待状が届いたのでさてどうするかと迷っている。

 業界が急変しつつあることは確か、そんな中、危機感を抱かれた宗教者の皆さんがあちこちの大都市で会合を開かれるそうだが、私が30年前に問題提起していたことが現実となり、さてどうなるのか成り行きを見守りたい。

 数日前、奈良県在住のお寺様と話した。「大阪市内のお寺はどうなってしまったのだ?」「なぜ導師一人だけになってしまのだ」と詰問されたのだが、「家族葬」という言葉が独り歩きしてしまった弊害もありますとお話すること、決して良い世の中になっていないので
寂しいことだと結ばれた。

 そんなこと上述のお寺さん達に会合に至ったようだが、近い将来を考えると明るい兆しが簡単には見つからない重症であることは事実で、真摯に受け止めて分析する必要があるだろう。

「寺」と「家」という檀家制度に変化が生じ、住職と所帯主との関係がどうなるかというも問題のテーマになるようだ。

 これまでの一般の方々向け講演で終了後に行った質疑応答だが、そこで出て来る素朴な質問にこそその将来への答えがあるように思っている。