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放送用語  NO 3563

弊社の葬儀の司会を担当している女性は著名なアナウンサーとして脚光を浴びていた歴史もあるし、「読み聞かせ」に関する著書も発刊している。

インタビューを担当した有名人も数々あり、「尾形拳さん」「岩下志摩さん」「倉本聰さん」などがいる。

彼女の司会の中でナレーションは秀逸であり、特に「鍵カッコ」の部分は彼女ならではの世界である。

彼女のアナウンスやコメントを耳にしている中で気付くのがアナウンサーという仕事から「二重敬語」を絶対に使わないということだ。葬儀の世界には非日常的なことからそんな敬語も混乱している事実もある。弔電の文章で出て来る「御母堂様」や「御尊父様」は二重どころではないと気付かれるだろうが、この言葉に変わる言葉を考えると簡単ではないだろう。

昔、私自身もアナウンスの勉強をしたことがある。当時のNHKでは公共放送なので細かい配慮も重要で、夏の風物詩である「海辺の西瓜割」や秋の風物詩である「運動会の二人三脚」などを流すことも禁じられていた。

前者は目の不自由な方に失礼で、後者は足の不自由な方に失礼ということからだが、ドラマの中で商品のメーカー名が映し出されることも法度で、ビール瓶な登場する時はラベルが入らないように配慮されていた。

そんな例についてネットの記事の中で特集されていたページが目に留まったので紹介を。

エレクトーン    ヤマハの商品名なので電子オルガンに
宅急便       ヤマト運輸の言葉なので宅配便に
ジェットスキー   メーカーのネーミングなので水上バイクに
セロテープ     製造企業のオリジナルなので粘着テープに
シーチキン     はごろも独自の物なので油漬け缶詰
シャープペンシル  シャープのオリジナルなのでメカニカルペンシルに
ポリバケツ     製造企業のオリジナルなのでプラスチックバケツに
ボンドやセメダイン 製造企業の商品名なので接着剤に
マジックペン    製造企業のオリジナルなのでフエルトペンに

いやはや放送用語とは神経を遣うものである。