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不思議な日  NO 3507

早朝のBSのテレビニュースが終わったら、サントリーのセサミンのCMが始まった。ドラマのようなストーリーになっている。一人の女性の人生をドラマチックに描き、セサミンと出会って愛用しているというシナリオだったが、その女性に見覚えがあってびっくり。終盤で彼女の名前が紹介されたので間違いないと判明した。

ある温泉リゾートホテルのオーナーだった彼女。私の友人が仕事の関係で交友があったことから一緒に食事をしたこともあり、娘さんと二人で来られた際にご一緒したことを憶えている。

同じテーブルにホテル業界で知られる人物や、多くのゴルフ場を経営されるオーナーの方もおられたが、食事が始まる前に会場のホテルの総支配人がスタッフの方にウェルカムシャンパンを持たせてご挨拶に来られたので驚いた。

彼女は「傾国」という故事を思い浮かばせるような美人、確か娘さんが大学生になった頃だったと記憶している。

CMの中でホテルのトップを後継者に譲られて悠々自適な日常を過ごされていることを知ったが、もう15年以上の経過があるのに、当時と全く変わらないイメージに驚きながら、だからこそスポンサーが彼女をキャスティングしたように思えた。

続いて天気予報を確認しようと地上波に変えたら、あるご夫婦の日常生活の様子が紹介されている。十数年前に奥さんが認知症になり、献身的な介護を続けるご主人の言葉や行動に感心したが、<何処かで見たことのある人?>と思っていたら、ナレーターが男性の名前を紹介したのでびっくり。

彼は若かりし頃から知っていた人物で、60才代を迎えたところだったので私より少し若いが、先代さんも地元生野区でご商売をされていた。

彼が、ある日突然に私の事務所に奥さんを伴って来社したことがあった。その時、偶々ホテルで行われる大規模な社葬の中で流される資料映像の編集中で、それをご覧になりながら「こんな仕事までされているのですか!」と驚嘆され、変えられる際に私が監修した葬儀用のオリジナルCD「慈曲」をプレゼントした。

奥さんが認知症になって介護している男性が6人紹介されていたが、それぞれ70才を超えられているので「老々介護」ということになる。会話の噛み合わない認知症という症状は本当に悲劇である。

有吉佐和子さん原作の「恍惚の人」のことを思い浮かべながら、する側、される側、互いがそうならないように気を付けたいと考えている。