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機器と危機

 昨夜、スタッフから電話が。弊社の誇りと自負している音響システムに異変があるらしい。今日のお葬式では参列者が少ないと聞いたので心配しなかったが、今晩のお通夜に問題が発生すると大変。そこで深い交流のある音響会社の社長に依頼することを命じておいたが、夕方、担当スタッフが来社してチェックしてくれ、問題解決という連絡があったので安堵した。

 機械というものは恐ろしいもの。ある瞬間に故障することもあるのだから気を付けたいし、プロならハプニングをハプニングでないように対処する能力も求められる。

 昔、西名阪道の柏原付近にあるトンネルを大阪に向けて走行中、抜けて3車線になったところで追い越し車線を走っていたら、突然エンジンがストップ。パワーハンドルが機能しないしパワーブレーキまで問題が及んだ。

 幸いに電気系統は作動していたので方向指示器で徐々に左車線に移り、やっとの思いで路肩へ停車することが出来た。すぐに自動車電話で世話になっていたモータースに連絡、緊急事態に陥った経緯を説明したら、考えられることはガソリンが供給される過程に問題がありそうで、人間の脳で例えるなら血管が詰まったというようなことだと教えられた。

「一度試してみたら?」とアドバイスされたのが信じられない話。ガソリンの給油口に掌を合わせ、圧力を与えるような雰囲気で空気を送るということ。そこで車を降りてアドバイス通りにしてからエンジンを掛けてみたら、一発でエンジンがスタートしたのだから驚いた。

 会社に戻ってから車を預けてチェックを依頼したが、そんなプロらしいアドバイスの出来事に改めて大きな信頼を寄せることになった。

 どんな世界にもプロと称される「匠」の存在がある。新入社員に教育する言葉がある。お客様の立場からすれば新人ではなくプロという思いを抱かれるのは常識のこと。ある業界で「研修中」という腕章を付けさせたり、名札に「研修生」という表記をしているケースがあった。それは何か責任逃れみたいに感じてしまう。そんな新人に対応させるなよと思われるのがお客様側の心情だと考えたい。

 弊社に今春に入社した社員がいる。彼は大学在学中に何度も来社して体験研修をしていたので期待している。