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協会の活動  NO 3472

千葉県で殺害された若い女性の事件に衝撃を受けた。弊社が所属している「日本トータライフ協会」が提唱している「命の教育」や「あの世の教育」の欠如を考えると残念でならない。宗教観の稀薄が現実となった社会は想像以上に深刻な状況で、まさに病んでいるとも言えるだろう。

この事件も背景にストーカー的「怨念」があったように報じられているが、ここで何度か書いた人生に於ける衝撃度について触れてみよう。

人生には様々な衝撃と出遭うものである。受験の失敗、交通事故の被害者や加害者、失恋、離婚、入院、失業など体験したくないことがいっぱいあるが、これらを分析した論文が発表され、それによると次のようになっていた。

第1位  夫婦間に於ける子供の死
第2位  伴侶の死
第3位  一親等の刑の確定
第4位  身近な人の死(両親・兄弟・朋友など)

四大衝撃の内で三つも「死」に関することがあるので我々葬儀社の仕事が大変なことが理解出来るが、そんな分析の中で男女間の恋愛や愛憎に関する心情が強烈なケースがあるようで、それは理性でセーブ出来ないケースに及ぶことが少なくないとも指摘されており、最近に目立つストーカー殺人事件はそれらが顕著のようで、この問題が第5位にランクインされているのである。

自身が悲劇の主人公みたいに陥ってしまうのが特徴だが、そんな状態になったら警察関係者が警告したぐらいで静まるのは無理で、誰もが憤る事件に発展してしまう危険性が高くなる。

こんな問題に社会が取り組むには「命の教育」と「あの世の教育」しか施策はなく、もう取り返しのつかない状況を迎えているとも考えられるので深刻だと危機感を抱きたいもの。

「見境が付かない」「正常な判断が出来ない」などの言葉がマスメディアの見出しにあるが、当事者には相手に危害を及ぼすことしか見えていないのだからどうしようもなく、事件が起きてから裁判官が裁くのではなく、事件が起きないように「裁く」システム構築が重要なのである。

悲劇が起きないように願っているが、教育の「歪」の影響は想像以上に問題を秘めているよう。考えたいのは、被害者となったお気の毒な方のお通夜や葬儀の光景だ。そこに参列される全ての皆さんの心情を拝察するとご理解される筈である。

ある瞬間から「家族」が「遺族」と呼ばれることになる。悲惨な交通事故もそうである。酒気帯び運転や無免許運転をするのも教育から逸脱脱線した行為と指摘したい。「日本トータライフ協会」の提唱は、そんな素朴で当たり前の行動を始めているのである。