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葬に関する新語  NO 3421

 IT社会とは信じられない世界まで作り出すものである。バーチャルと言うのだろうか、ネットの中にお墓を作ってお参りすることが出来るというものも存在するし、流れ作業を売り物にするオートメーション機械の会社が納骨や墓地ビジネスを対象にシステムを売り出し、大都市のお寺や墓苑業者が設置している事実も起きている。

 契約をしたら1枚のカードを取得し、お寺の納骨所に行ったらそのカードを差し込むと登録している納骨堂が登場するというものだが、お彼岸やお盆の混雑時にはどうなるのだろうかと心配する。

 また、宇宙葬なるビジネスが登場している。価格は「20万円」だそうだが、遺骨を納めたカプセルを集めてロケットで宇宙へ飛ばし、地球を回るのもGPSを使って携帯電話で追跡可能となっているそうだが、一定の期間を過ぎると大気圏に突入して燃え尽きてしまうというものであった。

 今から20年ほど前、同じ発想のビジネスがあった。価格は当時で「100万円」だったと記憶しているが、社会に受け入れられることはなかったようだ。その要因になったのは「宇宙のゴミ」というイメージで、今回は価格が低くなっているが、果たして申し込まれる方がどれほどおられるのだろうかと興味を抱いている。

「宇宙葬」「海洋葬」「樹木葬」など「葬」の文字のある新語が次々に登場しているが、これらは「埋葬」の方法であり、「葬儀」そのものではないので誤解をされないようにと伝えたい。

 ある方から「散骨」について相談を受けたことがある。ヘリコプターから海へ散骨するパンフレットを見られて興味を抱かれたそうだが、ある問題をお話しすると「考えていなかった。止めます」という結論になった。

 アドバイスしたことが何だったかご理解いただけるだろうか。散骨とは「お骨」を粉砕して「粉」にしなくてはならないので、それを誰が行うのかということで、ヘリコプターを運営する会社もそんなことは一切考えていなかったみたいで、ただ「撒く」ことだけを想定していたようだった。

「葬」という文字に関する世界は複雑で、「葬道」に「騒動」があることも知っておきたいもの。「海へ散骨したのですが後悔しています。やはりお墓にするべきだったと」という悩みの相談を受けたこともあったが、行動される前に真剣に考える必要があるだろう。

「生あるものは大地に宿り、大地に還るものである」という言葉もあるし、「五大(五輪)空・風・火・水・地」から「お骨」は「土」に還るものだという古くからの慣習があるが、気が付かれた際に「元に戻す」ことが出来る範囲内で行動されるべきで、納骨に関して後悔」されることがないことを願ってしまう。