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旅の変化  NO 3394

「独り言」ではオリンピック招致のプレゼンについて触れ、「幸せ列車」のコラムでは「心のお洒落」と題し、過去に講演で話したことを実践されたら驚く結果につながったという出来事を書いた。

 昨日の夜のテレビ番組でクルーズ船「飛鳥Ⅱ」による近海クルーズの案内があり、函館港に入港し、函館市内のホテルや湯の川温泉のホテルの紹介をしていたのを興味深く観ていた。

 最近は船の旅が人気のようで、わざわざ飛行機で往復して外国のクルーズ船で過ごす企画も登場しているが、その大半の参加者が高齢の夫婦で、中でも団塊世代が多いそうである。

 故人のお心残りを拝聴すると、もう一度行きたかったと言われる旅に関することが多く、入院生活を余儀なくされた晩節に思い浮かばれた光景は、松尾芭蕉の「度に病んで夢は枯野の駆け廻る」の辞世の句を思い出してしまう。

 因みに「松尾芭蕉」は大阪の御堂筋近くで命終し、遺言から近江にある「木曽義仲」の墓の隣に埋葬されているのは有名な話である。

 最近の新聞広告にも旅行会社の企画が多いし、あちこちからパンフレットが送られて来るが、過去に利用したホテルや旅館からの案内も少なくない。

 数日前、いつも「PHP」と「大法輪」を宅配して貰っている書店に立ち寄り、「時刻表」を探したら定番である「JR」と「JTB」の両方とも売り切れ。こんなところにもこの季節の旅への興味を感じた出来事だったが、観光列車の企画や特別バスの登場など、その傾向にも大きな変化が生じているようである。

 さて、昨日に紹介したメールマガジンに関してご興味を抱いてくださった方が予想外に多く驚いているが、今後は宗教者との深い交流も考えているのでご理解を願いたい。

「命の教育」や「あの世の教育」に関してご仏縁を結ぶのは極めて自然の流れであり、仏教会のテレホン相談室の存在なども参考にしながら活動を進めたいと思っている。

 1年に100万人以上の方がこの世を出立されている。中には事故や事件の被害者や自ら命を絶ってしまった方々もおられる。そんな悲しいお通夜や葬儀を担当した体験から、全国に点在する「悲しみのプロ達」と共に提唱した行動だが、あちこちから予想もしなかった反響をいただいている。

 宗教者は「あの世へ旅立つ」という言葉に抵抗感を抱かれるが、庶民の間では昔から定着して来たようである。長野で行われた冬季オリンピックで入賞した若い女性選手が、インタビューで「天国にいるお爺ちゃんに捧げたい」と発言したら、あるお寺さんが「天国ではなく浄土と言って欲しい」と笑われていたのも印象に残っている。

 昨日の号のタイトルは「出立までに」だったが、まだまだやらなければならないことがと思えるだけでも幸せなのかもしれない。