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協会活動から  NO 3391

 弊社が加盟する日本トータライフ協会を通して、提唱する「病院船」や「火葬船」のことが話題になっているが、「命の教育」と「あの世の教育」についてもご理解下さる方々が多く、その行動に賛同と歓迎をいただいていることに遣り甲斐を感じている。

「あの世の教育」に関して触れておきたいことがある。これまでに何度か書いた「十王経」のことだが、三十五日の担当裁判官である閻魔大王は「ウマ」「ヤマ」とも呼称があり、人間第一号で最初に死を迎えた人間でもあり、あの世で「初七日」の裁判官を担当していたのだが、人情味や同情心が厚く、被告である人間達に騙されることが多く、すぐに極楽に送ってしまうことが問題になり、五七日担当に配置換えになったという説がある。

 閻魔大王の管轄する裁判所には「情破離の鏡」という代物の存在があり、被告の生前の行動が全て映し出されるビデオのようになっており、それによって騙されることもなく、「閻魔さんには嘘をつけない」「閻魔さんに嘘をついたら舌を抜かれる」という説が生まれたようである。

 この世の裁判制度が変化し、裁判員による裁判が行われているが、被告が法廷で嘘をついたり本性を隠して見事に演じる被告もあり、判断を誤ってしまう危険性もあるが、裁判長が「あの世で閻魔大王の裁判がありますが、ここであなたの言っていることに嘘はないのですね?」なんて質問がされたらどうなるのだろうと思ってしまう。

 それ以前に「あの世」の存在を信じていたら犯罪に走る人が激減する筈だし、最も期待するのはこの部分である。

 交通事故を起こしてそのまま逃亡してしまう人もあるし、今でも酒気帯び運転をしている人がいる現実。また、三重県で発生した若い女性が殺害された事件など、犯人が不明な状況で憤りを感じる人達がいっぱいいるが、昔にあった「時効」という制度など、遺族の立場にあっては堪らない法制度が改正されたことも重要であっただろう。

 多くの悲しい事故や事件の被害者の葬儀を担当した経験のある我々メンバーは、そんな体験から事故や事件の撲滅を心から願っており、「飲酒運転の撲滅」の提唱も行っている。

 これらを背景にした「あの世の教育」は視点を変えれば「命の教育」にもつながり、人生とは「反省」の範囲内で過ごし、絶対に「後悔」することは起こさないという責務を大切に考えたいのである。

 犯罪者が罪を償うこともなく身を隠してこの世で生活をしても、必ず「あの世」へ旅立つ瞬間が来るものだが、その時に想像以上の恐怖感に襲われるという心理学の専門家の分析もあり、それだけが悲しみの遺族の救いとなるかもしれないが、やはり怒りの対象となる加害者の判明だけは誰もの願いであることは確かである。

 何を書いているか支離滅裂の内容になったが、結論として言いたいことは「あの世」の存在を信じる人達が増えれば犯罪が減るということであり、「来世」に夢を託して出立したいものである。